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Astrology

苦手な人への接し方

Category:占星学・アラカルト

人間関係に悩む人はやはり多く、特に職場など、自分の思い通りには必ずしもなるはずのない共同社会においては、いくら苦手であっても毎日関わらなければならない人もいるし、逃げられない場合が多いため、そういった
相手に対してどのように接していけばいいのかという相談を良く受けます。

苦手な人への対応は大きく分けて二通りあると思います。

①苦手な人をあからさまに避けてしまったり、なるべく関わらないようにする

②苦手な人に対しての方が丁寧に接してしまい、親しみを込めて話そうとする

①は、やはり自我の強い人に多い接し方で、自分に嘘をついてまで相手に合わせたくはないという意識が働くため、いくら隠そうとしても顔や表情に苦手意識が出てしまうため、言葉数や笑顔が減り、相手にも苦手なんだなということが伝わりやすいでしょう。
占星学で言えばまあ、直球型の活動宮の多く(特に牡羊座・山羊座・蟹座)に太陽を持つ人や、太陽がアングルにある人など(特に1宮・10宮)でしょう。
私は太陽1宮で山羊座ですのでまあ、どんなにしたところで、苦手な人は苦手ですので、話さないし、笑えないし、全面に「苦手です」と相手に告白しているかのような接し方しかできません。
この不器用さは自分でも何とかならないのかと思うのですが、何ともなりません。
まあ、だから、会社勤めは無理なんだと思います。

でも、②の対処法を難なくできる人もいますし、逆にわざとにそうなってしまうような人もいます。
これは、柔軟宮の多くの太陽を持つ人が比較的意識せずにやっていると思います。敵を作らない星なので、やはり苦手意識を見せないように、逆に丁寧に、にこやかに接してしまい、ざっくばらんに話せる相手にはぞんざいな態度を取っているようなタイプが多いでしょう。
ただ、この手の人に苦手だと思われている人にしたら、自分が苦手がられていると全く気付かないため、とんでもない誤解を生じてしまう場合があります。
最悪、好かれていると勘違いされて、苦手意識を持つ側はどんどん困ってしまい、自滅する場合があります。
付き合い上手な双子座や射手座の場合は、さらっとかわしたり、適度に距離を置くという処世術をもともと持っていますし、「冗談」というツールをうまく使って逃げおおすこともできます。
でも、もともとが気を使うタイプの乙女座や魚座がこのスパイラルに陥ると、自分が苦手な相手にどんどん好かれるというとんでもない事態を招くことになりかねません。
柔軟宮は比較的自分にはベクトルが向いていないため、相手に合わせる事が苦痛ではありません。
なのでついつい、相手の望むような態度を無意識にとってしまいます。

いわゆる「ストーカー」「セクハラ」「DV」などに遭いやすいタイプが多いのは、要するに苦手意識の出し方が希薄で、苦手な相手にほど気を使っているからです。

①のタイプは、自分が苦手な相手には別に好かれなくてもいいと思っているので、ストレートなのですが、②のタイプは、苦手だと思ってしまっている自分がいけないと思っているようなので、その人に対してクソ丁寧になってしまうようです。

ただ、実際に人間関係で悩みを相談してこられるのは、このどちらでもない、不動宮の人が多いのです。

不動宮は確固たる自分を持っているし、それを臨機応変に変化させることが苦手です。
でも、仕事上などではどうしても苦手な相手とも向き合わなければならないケースがあると、固まってしまって、どう接していいのかすらわからないというケースが多々あるようなのです。
中でも、牡牛座はまあ、平和主義ですので、あまり苦手意識を全面には出さないで接する事が可能ですし、水瓶座に至っては、平等なので、苦手という意識すら持ちません。でも、あとの獅子座・蠍座は実は苦手意識を持ったら最後、固まってしまうので、その相手に対してどう接しているかすらわからなくなり、苦手な相手にエネルギーを使ってしまっている自分自身を責めてしまうという最悪のパターンになったりします。

もちろんこれは太陽星座のみに絞った形ですから、他の星の絡み(月主導型の人なら、月が前に出ます)では必ずしもその通りではありません。あくまでも一例にすぎません。

実際、「苦手」=「嫌い」かと言うとそうでもない場合もあります。
私のように①のタイプの人は、比較的「苦手」イコール「嫌い」な場合が多いでしょう。
だから、できるだけ避けてしまいますし、相手に嫌われることをむしろ望みます。
でも、②のタイプの人は、「苦手」というのはあくまでも主観で、その人そのものを嫌いなのではありません。
人の好き嫌いが激しい人ではなく、「苦手」というのは「おっかない」「話しにくい」というだけなのです。

どちらがいいというのでもないのですが、できれば苦手意識を相手に感じさせず、距離を取ると言うことができれば一番いいのでしょうけど、天秤座が社交性があると言われるのは実はそれができる星座だからではないかと思います。この星は実は好き嫌いもハッキリしている活動宮ですが、人付き合いに対してのスマートさを信条とするプライドの高さを持っていますので、人と接する事が好きな自分が好きという、ベクトルはしっかり自分に向いていながらも、他の活動宮のように、自分の観点で相手に接する事をせず、人間関係において自分自身を客観視できる天性のものを持っています。たとえ嫌いな相手に接する場合でも、嫌いな相手と上手に対応できる自分自身と言うのを想定しています。そのように「演じる」ことができるのです。
さすがは主観と客観のバランスを取る星だと思います。

この星が人間関係に悩むことだってもちろんあるのですが、その場合はやや自意識過剰気味のケースです。
完璧な人間関係を築こうという理想を追及しすぎているから、悩んでいるだけで、相手のことで悩んでいるのではありません。

他の活動宮は何とか相手を変えたいというような無駄な意識を持つため、エネルギーの消費から余計その相手に責任転嫁してしまい、苦手~嫌いになってしまう場合が多いのです。
ですから、苦手だと思っていた相手の方から歩み寄ってきたらあっさり苦手意識は消えてしまいます。
ですから、「相手を変えようとするなど無理なんだから、自分が変わった方が早い」と言うと案外腑に落ちます。
「その場だけだと思ってとりあえずはにこやかに接しておけばいい」とか「別に関わりを持たなくて済むなら放っておけばいい」と言う感じです。
でも、不動宮は、自分を変えることができませんから、結構延々と悩み続ける可能性が大きいのです。

自分を変える、と思うと確かに辛いし、なんでそんなことまでしなきゃいけないんだという葛藤が生まれますが「その場を穏便に過ごすために演じるんだ」と思えば、少し上から目線になれますし、自分が一時的に役者になったと思えばいいのです。
正直な活動宮は「演じる」なんて自分に嘘をつくようなので嫌いですが、不動宮は案外ナルシストです。
天秤座は活動宮でありながらもナルシストですから、人間のナルシズムと言うのが案外人間関係を有効にする手段として役立つのかもしれません。
自分自身を守るために、苦手な相手ともうまく関われるのかもしれませんね。

Keyword:人間関係3区分

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