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Astrology

トランジットの検証法のひとつ

Category:占星学・応用知識

いつも思うことなのですが、大運を観るときには、どうしてもホロスコープのどのハウスをどの惑星が通るのかで観る場合が多いのですが、動きの遅いトランスサタニアンなどは、長期に渡り同じハウスに定着しているという感じですから、個人の運勢に影響を与える場合はやはり他の動きの早い星との関係を観て行く必要があるでしょう。

一つの観方として、土星はだいたい29年でネイタルの土星に重なるという「サターンリターン」という理論がありますが、これを7年4ヶ月ごとに分割し、土星がネイタルの土星とコンジャンクションになっている時を(生まれた時は当然そうです)スタートして、7年4ヶ月後は、太陽に対して土星が下方にあるため「ロウヤ―スクエア」と言ってエネルギーが弱まります。7年後といえばだいたいは、小学校入学時で、母親の庇護のもとにあった子供が学校という「社会」に出る時期なのでやはりそれなりに大変なストレスを抱えます。その人のホロスコープでは1宮~4宮カスプ(IC)までの間を通過していくことになりますから、最初の7年4ヶ月の間はまあ、親の影響下におかれますが、(「暗闇期」と言って自発的行動は控えた方が良く、一般的には冬眠みたいな時期です)そこから7年4ヶ月後はネイタル土星とトランジット土星がオポジションになります。この間は、いろんな準備期間ですし、苦戦しながらも努力していく時期でしょう(「苦闘期」と言って、種まきの大事な時期とも言えます)最初のこの時期はだいたいは中学生から高校生になり、いわゆる「思春期」で情緒的にも身体的にも変化が出てくる時期と重なります。その人のホロスコープの4宮~7宮カスプ(ディセンダント)までの期間です。
その後、土星はMCに向かって7年4ヶ月進んでいくわけですが、この時期は活気があり、結構成果が出る時期なのです。ちょうどホロスコープの7宮~MC(10宮カスプ)までの時期なので、社会的にギフトがあったり自分の好きなことを専門的に研究したり成果が出やすい時期と言えますので「成功期」と呼んでいます。
トランジット土星がMCとコンジャンクションになった時をピークに、次の「サターンリターン」つまり「暗闇期」に突入するまでの7年4ヶ月間は、冬眠の時期に備えて力を全部使ったり調子に乗らず、謙虚に生きることが要求される「滑走期」と呼ばれる時期になり、その人のホロスコープの10宮~12宮を土星が通過することで、社会的成功をおさめたあとの感謝の気持ちを持つべきであるというような感じになります。このサイクルが一生涯を通じて続いて行くわけです。
最初のサターンリターンは29歳ごろに起きますから、だいたいこの時期は、結婚する人もいれば、逆に離婚する人もいたり、仕事等ではある程度の責任ある地位にある人もいるし、逆に仕事を変わる人もいたりと結構波乱含みの時期ではあります。

私はこの時期に実はこの仕事を始めていますが、きっかけは家庭の状況が最悪だったからです。決して楽な道のりではなかったので、本当に自分の人生の中で最も努力した時期です。
そして約7年後の37歳の時に独立して、確かにそこからも「苦闘期」の通り頑張ってきたなと思いますが、44歳ぐらいの時はもう既に比較的安定していたので、「成功期」と言えるかはわからないですが、ここでもっと貪欲に頑張っておけばよかったのですが、「滑走期」に今はありますから、ちょっと反省しながら何とか周囲の人に助けられて(お客様も含めて)何とかやっているという感じです。
そろそろ次のサターンリターンがやってくるのですが、ちょっと怖いですね。

で、同じようにすべてのトランジットの大惑星は見ることができるんじゃないかなと思っています。

毎日の運勢を観ていても、私自身、ここでいうところの「苦闘期」にあたる、自分のホロスコープの4宮~7宮をトランジットの月が通過する時期はどうも運勢がパッとしません。山羊座の私にとっては、月が牡牛座(ソーラーで観た時の5宮)にある時のみ良いですが、4宮も、6、7、8宮までの間は太陽と凶角しかないためか、あまりぱっとしない時期なのです。
これを応用すれば、2017年はトランジット金星が長期間牡羊座にあります。私自身
は4宮にありますから、やはり「苦闘期」の枠内で、金星どころか木星じゃないかというぐらいお金がどんどん出ていくのです。

一方トランジット木星は10宮にあるので「成功期」にいるため、仕事はがんばれるはずです。ですから、地道に変わらず努力をした方がいいでしょう。
概ね、火星以降の動きの遅い星を観る方がわかりやすいかもしれませんが、月で毎日の運気を観て、金星や太陽は毎月の運勢を観る事に使えますから、一生を通してやはり努力しなければ人間は成長しないんだろうなと思ったりします。

みなさんも、ご自分のホロスコープでどの時期にあたるかを土星でまずは調べてみてくださいね。

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