占星学の玉手箱

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Astrology

自・互・公

Category:占星学・アラカルト

「自・互・公」とは、何も政党のことではありません。(笑)

ホロスコープ上のハウスの分類の仕方のことで、「自」とは文字の通り、自分自身の管轄を示すハウスで、1宮~4宮を示します。
1宮でアイデンティティを見つけ、2宮で自己確認をし、3宮で基本的な考え方や初等教育の根幹となるものができ、4宮でよりどころとなる家庭の存在として、親との関係の中で自分というものを成長させます。

「互」は主に一対一の関係(家族以外の人との)の中で成長していくハウスで、5宮~8宮を示します。
5宮で好きな人との恋愛をし、6宮で労働や奉仕の精神を身につけて、7宮で結婚し、8宮でパートナーとのセックスをするという形で一人の人との密な関係を築くわけです。

「公」は社会に出て、一人とは限らない相手との関わりの中でさらに成長していくハウスで、9宮~12宮です。
9宮で高等教育を受け、10宮で天職や目標を見いだし、11宮で仲間との関係を築き、12宮では全てを統合し、許すことで癒されるわけです。

このように分けて行くとわかりやすいのですが、「自」のハウスのナチュラルサインの主星は火星(牡羊座)・金星(牡牛座)・水星(双子座)・月(蟹座)とすべてパーソナルプラネットという、個人天体であることからも、まさに自我の形成にのみ必要なハウスだと言えます。ですから、この部分に星が多いと、自己防衛や親との関係が大きく影響してくるため、幼少期の環境がとても大事になるわけです。
基本、「I am」で、一人称で話をする傾向があります。

「互」のハウスのナチュラルサインの主星は太陽(獅子座)・水星(乙女座)・金星(天秤座)・冥王星及び火星(蠍座)と、パーソナルプラネットとソーシャルプラネット(冥王星)が混在していますが、どちらかというとパーソナルプラネットが多いので、一対一の自我を出せる相手との領域のことが多いですが、ここに星が多いと、自分のことより相手の事を考えて行動しがちなため、自分を見失う場合があります。
基本は「We are」で、私たち、つまり二人の関係性を中心に「私とあなた」という感じで話をする傾向があります。

「公」のハウスのナチュラルサインの主星は木星(射手座)・土星(山羊座)・天王星(水瓶座)・海王星(魚座)とすべてソーシャルプラネットですから、個人天体よりも影響力の強い星ばかりになります。ですから、概ねこの領域に星が多いと、社会の欲求に合わせて行動するため、根なし草的になってしまう場合があります。ソーシャルプラネットにアスペクトが多い人は、自分が就きたい仕事になかなか出会えないと言う傾向もあります。
基本は「They are」で、他人軸で話をする傾向がありますが、すべてもちろん太陽のあるハウスにもよりますしアスペクトにもよります。

パーソナルプラネット同士にアスペクトが多い場合、自己充足を起こしやすく、理想主義に傾きやすいのです。ですから、主観的で、社会に通用しない価値観の中で過ごしてしまいがちです。
一方、社会天体であるところの木星以降のソーシャルプラネットとパーソナルプラネットにアスペクトが多いと、理想主義が矯正され、実際に多くの人が暮らしている社会にしっかり関わることで、現実主義になりますが、社会通念にこだわりすぎる場合も出てくるわけです。さらには、ソーシャルプラネット同士のアスペクトが多く、パーソナルプラネットとあまり絡まない場合はどちらかというと世代的な傾向がそのまま個人の生き方に影響しますので、社会の中での自分がそのまま普段の自分になっている場合が多いかもしれません。

私は南半球(「公」の部分)と東半球(「自」の部分)に惑星がほとんどあるのですが、パーソナルプラネット同士のアスペクトが主流なので、お世辞にも社会性があるとは言えませんし、自己防衛が強く、現実的な面を持ちながらも基本的には自分の考えを貫くところがあります。ですから仕事はしますが、絶対に自営・自由業の世界でしかきっと向き合えないと思うし、子供が小さい頃のお母さん同士の関わりとか、予定調和的な関係がどうしてもだめでした。未だに社交辞令とか、適当な挨拶みたいな会話ができないのです。

このように、どの分野に惑星が多いかということと、さらにはその主星同士のアスペクトはどの分野で多いかを観て行くことで、どのような場面で生きやすいかということが判ると思います。

Keyword:性格人間関係

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