占星学の玉手箱

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Astrology

12番目のハウスという考え方

Category:占星学・応用知識

12宮というのは、見えない場所とか見えない敵とか、形として表に出てこない物事、潜在意識などを示すハウスです。その考え方から、たとえばアセンダントは体質を示しますが、その基になっているのは12宮にある惑星だというように考えます。
同じように、ホロスコープ上で強調されているハウスは、もちろんそのハウスの意味合いが強まると言うのは大前提ではあるのですが、たとえば2宮にマジョリティ(3つ以上の惑星が入っている)があった場合、金運が強調されているというように、普通は読むのですが、特に金運がないという人もいますし、お金の問題を抱えない人もいます。ところがこれを、「3ハウスから12番目のハウス」であると捉えると、「兄弟の嫉妬」という場合があります。
私の次女は2ハウスに見事にマレフィックが3つ入っていますが、金銭感覚はむしろ優れているし、金運がないというタイプでもありませんが、一般の占いだと、金運がボロボロであると読めます。
でも、私もどうも解せないマジョリティでした。
ところが、この読み方だと、確かに長女に比べてすべて問題なく過ごしてきた子ではあるため、長女の嫉妬心をあおっていたような面はあるなと思いましたし、長女のことが次女にとっても重荷だったように感じます。
このように、心理的にみると、強調されているハウスは、その次のハウスから数えて12番目に当たるので、次のハウスの見えない部分や、闇の部分にフォーカスされるという考え方は案外意表をついているのですが、的を得ています。
3宮がマレフィックばかりであったり、アフリクトされている場合なども、4宮(親)の見えない場所として、親の問題が投影される場合があります。初期の家庭環境で、親の接し方がその人のコミュニケーションのお手本になるという感じです。同時に、4宮だと5宮の12番目なので、その人の恋愛観における秘密などを示し、4宮にたとえば海王星があり、それが5宮のカスプ主星だったりした場合、親子関係があまりよくないがために恋愛依存症になると言うようなケースがあります。
私の場合、5宮に火星とリリスがありますが、これは6宮という健康面のハウスの意味するところの闇として、長く不妊症であったということから、心の健全な状況を築けなかったために、5宮問題としての「愛を与えることに対して困難」な状況を生んだと捉えると結構納得がいきます。

6宮のアフリクトや強調はまた、7宮から12番目なので、人間関係の煩わしさから解放されたいがために、仕事中毒のようにただ黙々と仕事をするというようなケースもあります。
8宮は他者肯定の場所でもあるため、それがうまくできない人の7宮はアフリクトされていたりします。

私は9宮にも星が多いのですが、10宮からの12番目なので、職業をサポートするか阻害するかどちらかになったり、教育的な問題で、両親の期待にこたえられないなどで、自分が一番行きたかった道に行けないと言うことも出てきます。一般的に言うところの有名大学を出ているので、親も親戚も私が教育の道に行くことをきっと望んでいたはずですが、私は最もその道には行きたくなくて、このような仕事をしています。
これが後々自分の子供とのコミュニケーションにも影響するそうで、まさにそういった自分自身のコンプレックスのようなもので、子供に期待してつぶすというようなことをしてきたように感じます。
10宮の強調もまた、11宮の12番目として、組織に対しての反発から自営や独立にこだわったりすることもあります。
以前、2宮は自信を示すハウスだと書きましたが、私は1宮も強調されていますので、確かに自信のなさが自己主張になっていることもあります。自分と言うものを確立している人はことさらに自分のことは言わないものですが、自我の強さとして出てしまうのは、自分で言わないとどうしようもないというところからきているように思います。

心理占星学の分析法をもう少し若い時に知っていたら良かったと思うことが最近多いです。
ひとつの分析法として、マジョリティやアフリクトなど、強く出ているハウスをみる際には、そのハウスが、次のハウスから12番目にあるという視点から考えてみると案外面白いと感じました。

Keyword:12ハウス 性格人間関係カルマハウス

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