努力と忍耐

努力や忍耐というのは、どちらも占星学でいえば「土星」の扱う領域になると思うのですが、努力家イコール我慢強いかといえば必ずしもそうではないと思います。

実際、私は努力はしますが我慢はしない方ですから・・・。
しかも山羊座の本などに大抵この「努力と忍耐」はセットになって書かれていますが、正直努力家でもないし、忍耐強くもない山羊座の人も結構いるし、山羊座自体活動宮なので、結構突っ走ってしまいますし私も我慢しないのはそのあたりの性質も強いと思います。

ただ、「誠実」「義理堅い」などというのは多くの山羊座に当てはまるかもしれません。

努力家は確かに山羊座に多いですが、どの星座の人だって努力家の人は多くいますし、その原動力が山羊座や牡羊座の場合は「負けん気」だったりするので努力するのですが、もともとコツコツ努力するのはやはり地象の性質で、それは要領よく物事をこなすことがあまり得意ではないからだと思います。
あと、概して水の星座は感性で生きていますから、努力家という言葉にはあまり適さないかもしれません。

それでも、友人の魚座オンパレードの人がいますが、彼女は本当に努力家です。ただ、彼女の場合、家庭環境が大きく影響しているため、本来の性質はもっと空を見てぼ～っとしながら空想の世界に入っているような人だし、温泉好きで、2時間ぐらい入っているらしいので、努力させられてきたというタイプです。

ところが、元の性質と違うことをし続けたため、途中で精神的に壊れてしまったらしく、魚座というのは緩急のバランスをとらないと崩れやすい性質ですから、同じことばかりしているとおかしくなります。
努力しすぎてつぶれてしまう山羊座や牡羊座はあまりいませんが、これはもとの性質の中に「負けず嫌い」というのがあるからです。

やはり元の性質に合った生き方をしないと、人間はバランスを崩すということです。

で、「我慢」の方ですが、私が我慢強くはないのはひとえにアセンダント射手座とO型気質のせいだと思いますし、ドデカテモリィが牡羊座なので、見た目と裏腹に感情的です。
ただし、私も自分自身の問題は比較的我慢します。ほしいものがあったときに買えない時とか、痛みとかは我慢します。
でも、人が絡んだ場合、短気になってしまいます。
自分自身に関することはやはり太陽星座の本質からくるものであり、普段の行動はアセンダントによるところが大きいからかもしれません。

この我慢というのもまた、牡羊座などはすぐに行動するように思われがちですが、牡羊座で我慢強い人をたくさん知っています。でも、やはりアセンダントが大きく影響しているように思います。
みっともないと思われたくないというプライドが我慢に繋がっているケースです。
我慢とひとえに言っても、歯を食いしばってこらえるようなものもあれば、仕方ないかとあきらめてしまう我慢もあります。土星の持つ性質である「忍耐」はあきらめではないので、辛い局面でも心が折れないということだろうと思います。

我慢強さという意味では、牡牛座や蠍座などの不動宮が最も強いかもしれません。牡牛座の場合は行動の遅さが我慢に見えるかもしれませんが。

これもまた、射手座の友人で我慢強い人がいますが、彼女もまたアセンダントが山羊座なので納得できます。
同じ惑星の性質でも、やはり太陽星座の影響か、アセンダントの影響かさらには月の影響かを見ていくと結構その人のことが理解できたりするなぁと感じています。

なので、ものすごく努力しているのに、肝心なところで辛抱が足りず、大成できない人（私です）もいたり、辛抱強いがために、普段は飄々としているけれど、虎視眈々とチャンスを狙うというような人もいます。
あと、残念なのは、努力しているけれど、方向性がバラバラだったり、何でもかんでもやりすぎて何がしたいのかわからなくなるような人も結構います。これは柔軟宮に多い傾向ですが、それなら、一つのものを辛抱強く取り組む人がやはり「ウサギとカメ」のカメのように結果的には成功するかもしれませんね。

その意味では我慢強く努力する、ということがある意味本当に土星を使いこなせるということかもしれません。
私の場合、アセンダントが射手座だし、土星が1宮にあっても射手座29度なのがどうも災いしています。
射手座の友人の場合、アセンダントが山羊座で、土星が山羊座なので決して努力家とは言えず、結構いろんなものに手を出しては途中でやめますし、八方美人的なところもあるのですが、とにかく我慢強さでは群を抜いていますので、強運を味方につけています。
一方、先に述べた魚座の友人はアセンダントも魚座ですが、我慢も強いられてきて、人に強く意見を言えなかったためにかなり無理をしていたようですが、最近自分らしさを知ることで「今のままでいいんだ」とゆるくなってきて、すごく楽になったと言っています。彼女の場合、努力とか忍耐とかはあまり必要ない人なのです。
自然体で好きなときに好きなことをしたらいい人なのです。

まあ、私がアセンダントも山羊座だったら、面白みのない人間になっていたでしょうし、それはそれでいいのですが、ようは、自分の星をうまく使うと、自分らしく生きることができるし、ぶれないし、バランスが取れるのだと思います。