占星学の玉手箱

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Astrology

四半球と四分円

Category:占星学・応用知識

鑑定場面ではどうしても出生時間が不明な人を観ることも多く、でも的確に鑑定しないといけないので、何か適切な鑑定方法はないものかといつも考えています。

ソーラーチャート(太陽のある星座をアセンダントに持ってきて等間隔にハウス分割するもの)で観ることになりますが、ソーラーチャートではハウスは観ないという説もあります。
でも、私はやはりソーラーチャートでもハウスの意味合いはある程度観るべきだと思っています。

でも、確かに確率的に言えば完璧ではないので、限界はあります。そこでいろいろトータルに理論を駆使しながら鑑定していますが、タイトルに書いてある方法を使うとなかなか納得できることがありました。

四半球というのは、ホロスコープを縦半分(MC軸で)にした場合の左側が東半球で、右側が西半球で、東半球に惑星が多いと自分の世界を持っているが協調性に乏しい、西側に惑星が多いと協調性には富むが自分を合わせすぎる、一方横半分(ASC軸で)にした場合の上半分が南半球で、社会性は強いが根無し草になる恐れもあり、下半分が北半球で、居場所が確保されていれば安泰だが幼少期の問題を持ち越したまま社会に出るのは危険であるとそれぞれ一長一短あります。

一方、四分円というのは、フラットチャート(牡羊座0度をアセンダントにして等間隔にハウス区分をしたチャート)を3星座ずつ4つに分けて考える方法で、牡羊座から双子座までは第一クォーターと言って子供が生まれてから健全な自我の発達段階を示す場所です。この3星座は割と単純で主語は「私」になっている場合が多いと言われています。自我がそのまま発揮されやすく、あまり表裏のない星座ではあると言われます。
次の蟹座から乙女座までを第二クォーターと言い、自我の発達段階において家族の間で自己がはぐくまれる場所です。子供にとっては、自分と親という関係性が最重要になる場所ですから、正常に学校生活を営むにあたり、家庭での養育が非常に大事だと言われる星座でしょう。次の天秤座から射手座までを第三クォーターと言い、ここでは外界とのつながりが大切になり、「私とあなた」という二極分化の関係性が出てきます。結婚したり社会に出て人と関わるなどをして成長していく段階ですので、パートナーを意味する天秤座・性生活を意味する蠍座・精神性を示す射手座の3星座はそれぞれ人との関わりが大事ですから、②のクォーターで未解決の親子関係の問題はそのままパートナーに投影されやすいのです。
そして最後の山羊座から魚座までは、①~③までの最終結果の出る場所で、成人して社会人になり、結婚して以降の人生を構築するために非常に大事な場所であり、自分を視点にするのではなく「あなたたち」というように外界に働きかける場所です。

これらの考え方はそれぞれの星座の守護星と関係があって、第一クォーターの星座の守護星はそれぞれ火星・金星・水星というパーソナルプラネットであることからも、自我の形成に関係する星であることがわかります。第二クォーターの守護星は月・太陽・水星でこれもまたパーソナルプラネットです。
第三クォーターの星座の守護星はそれぞれ金星・冥王星・木星とソーシャルプラネットが登場します。(冥王星が発見される前はさそり座の守護星は火星だった)
そして第四クォーターの守護星は土星・天王星・冥王星とすべて大惑星です。

この考え方に基づき、ソーラーチャートでの惑星配置が四半球のどこに多いかということと、四分円のどこに多いかというのを求めてみるとその人にとっての重要な発達過程での要素がわかってきます。
私は出生時間はわかっていますので、自分のネイタルチャートでは東半球に惑星は多いですが、四つに分けると左下(北東)と右上(南西)に多く、自我も強いけれど社会性も強いです。
そして、フラットチャートで惑星の配置を書いてみると、天秤座から射手座にかけての第三クォーターに最も惑星が多く4個ありました。自我の領域である第一クォーターには火星しかありません。
自我は強いけれどなぜいざという時に遠慮してしまうのかがわかりました。
結局、第三クォーターが最も強くなっていて、次に第二クォーターに星が多かったので、第二クォーターでの問題つまり家庭環境によるところが非常に大きく、その後の発達(社会人としての)に問題を起こしやすいのだとわかりました。
父親不在なので、父親的役割をそのまま主人に投影するという形でなかなか大人に慣れないままの自分がいて、それでも社会における役割を演じることが必要になっているので、社交性もないのにあえて人と関わることをしているのだろうと思います。

要するにどちらのやり方で見ても第三クォーターが強調されているのだということがわかりました。
ただ、ソーラーチャートで書くと、第四クォーターに最も惑星が多いので、その次がまた第三クォーターでもあることから、今後の成長がまだ期待できるのかなと思いました。

子供っぽい面の多い私ですが、意外と老成した星座に惑星が多いので、プライベートは自我が強くても、社会においてはある程度年齢も経てきて、統括の時期に入っているのだと思います。

チャートはいくつものチャートを合わせて鑑定することが本来は大事なのだと思いますが、鑑定の場面ではなかなかそこかで分析はできません。
ただ、通信やカウンセリングの場面ではいろんな方面からホロスコープを分析したいと思うので、やはり鑑定の前にデータをいただけるとより深い鑑定ができるなぁと思いました。

Keyword:ハウス

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