占星学の玉手箱

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Astrology

男性性と女性性

Category:占星学・基礎知識

というのは、一般的には恋愛のシチュエーションで使われることが多いですが、実は誰でもこの二つを併せ持っているものです。
占星学では男性星座と女性星座があり、牡羊座から順番に男性星座・女性星座・・・・と続いていきますが、言葉で言えば確かに男性星座は男性性の強い星で、女性星座は女性性の強い星とされています。
でも、ここでいうところの「男性性」「女性性」というのはイコール「男らしさ」「女らしさ」というのとは少しニュアンスが違うと思います。

男性性というのは要するに能動性や積極性、行動力などのことを言い、女性性というのは受動性とか消極性、感受性などのことを言います。

ですが、行動力があって積極的で勇敢な女性が男っぽいかというと別にそうではありませんし、受け身で控えめで情緒的な女性が女らしいかというとまたそれも一概には言えません。

そもそも、男らしさとか女らしさというのは、それを感じる人の主観によるものが大きいので、立ち居振る舞い通りであるとは限らないと思います。

こういった性質を示す惑星はやはり個人天体によるものが大きいですが、私など、個人天体は水星以外はすべて女性星座です。確かに女性星座の意味するように、受動的で消極的で感受性は鋭いですが、女らしいとは絶対に思いません。一般的に女性的だと言われる性質を持ってはいますが、私的には「女らしい」というのは、尽くしたりする母性の強さや、家事労働が好きだとか、子供好きだとか我慢強いというような古風な性質だと思うので、これらは全然持ち合わせていませんから、私は男っぽくはないですが、女らしいとも思いません。恥ずかしがり屋なので、しいて言えば女の子っぽいかもしれませんが。

ところが、個人天体のほとんどが男性星座でも、非常に「女らしい」人が結構います。
ライツが男性星座だと確かに性格があっさりしていて、ネガティヴではありませんし、一人で行動することをいとわないし、決断のすべてを自分でする傾向があります。でも、そういう人は、恋愛した場合、相手の男性に尽くしたり、相手に合わせるし、我慢もしますし相手の嫌がることは言わないし余計なことも決して言わない女性だったりしますから、私なんかよりも数倍女らしいのです。
概してこういうパターンの女性の場合、金星(女性性を示す惑星で特に恋愛面で出ます)が女性星座である場合が割と多いです。男性星座であってもアスペクトしている惑星の対象が女性を示す惑星の月だったり海王星だったり柔らかいアスペクトを持っています。
水星が女性星座の場合も思考やモノの言い方などが決してきつくなかったりするのです。

私は女性星座が多いと言っても悲しいかな、水星の射手座以外すべて地の星座ですので、ドライであまりかわいげのある星ではありません。オール受け身ですので、尽くすより尽くされる方が好きですし・・・。
尽くすということは、女性星座の特性というよりも、「あったかい」感情なので水もしくは火の星座の金星が司る気もします。

友達で、火星以外はすべて魚座という人がいるのですが、普段の言動はパキパキしていて積極的だし行動力もあるし、リーダーシップの取れる人なのです。ですから、魚座っぽい面は仕事で彼女と接している分にはまったく感じないのですが、恋愛面はもう、見事に魚座でとりとめがなくなり、妄想に入り、乙女チックになって混沌として泣く・・・みたいなドラマを展開します。彼女はどうも、仕事での自分が男性的なので、女性性を出す方法をあまり知らないだけで、本当は私よりもずっとウエットで女らしい人なんです。彼女のようにリーダーシップという男性性のプラスの働きをちゃんと持っている人は、女性性をうまく使えば本当にかわいい人になります。なのに、すべてが魚座のせいか、反動形成で照れ隠しみたいに男性的な振る舞いをするところがあります。

逆に、個人天体が火・地・風・水と非常にバランスよく配置されているような人もいます。こういう人はまあ、占星学上はバランスのとれた男性性と女性性を持った人ということにはなるのですが、アスペクトいかんでは、マイナスの男性性や女性性を使ってしまうとなかなかうまくいかないものです。

要するに、男性性もプラスの働きとしてのリーダーシップ(仕切りたがりというのは、支配性は出るためマイナスの男性性になりますが、責任を取る覚悟を持った上でのリーダーシップは非常に良い男性性となり、女性が持っていても素敵な長所になりえます)や実行力を持っている場合は非常に魅力となりますし、女性性でも、母性が良い形で出る場合はプラスの働きをしますが、単に相手をスポイルしすぎたり、世話を焼きすぎて相手の負担になるような尽くし方をしてしまうと間違った女性性になり、そういう傾向のある人は、嫉妬深かったり、感情をむき出しにしてしまい、自分中心に物事を考えるため、被害者意識の強いという受け身の女性性のマイナス面が出ます。ここはもう、アスペクトの領域になってくると思います。

ですから、甘え下手な女性とか、わがままが言えない女性の場合、確かに女性性をうまく出せないので、不器用ですが、案外男性性のプラス面をちゃんと持っていたりする人が多いのです。
逆に女性性ばかり多くても、責任回避とか、自己中心的だったりするとこれはもうマイナスイメージで、そういう女性の方が案外恋人に対して支配的だったり、暴言を吐いたりするような間違った男性性を持っていたりもします。
最も苦労するケースは、経験上、ライツが女性星座なのに、金星や火星など恋愛面の星だけが男性星座だったりする女性は、男性ともとっつきがよく、自分からも平気で話しかけたりするけれど、自分の性格自体は受け身だし割と迷ったりグジグジするので、男性に重たがられてしまうケースがあります。
逆にライツが男性星座でも、金星や火星が女性星座だと、「意外性」として恋愛面では働くことがあるし、いざという時に頼りになる相棒として、本当の女らしさを発揮できるように思います。

オンナを武器にするとかよく言いますが、どちらかというと、男性性をうまく使う方が、本当の意味で男性には好かれると思います。潔さ、責任感、誠意ある行動などは男性性のなせる業だと思います。

私自身も、水星の射手座があるおかげで、グジグジした嫌な部分は割とユーモアでカバーできたりします。

自分の中にある男性性と女性性をいかにうまく使うかということを考えてみるのも面白いでしょう。

Keyword:水星金星火星恋愛・結婚性格人間関係

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