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Astrology

惑星の偏り

Category:有名人ホロスコープ分析

世代によって、惑星がある一方に偏る世代があります。
サビアン・アッセンブリと言って、惑星の分布状態を7種類に分けて性格を読むというのがありますが、その中でもこの偏っているタイプは「バンドル型」と言って専門家に多くあるタイプで、有名人には結構多くなりがちです。
その中でも一つの惑星だけが、シングルトンと言って、他の惑星が偏っている場合、バケツの取ってのような役割をするので「バケット型」といってより一層その一つの目的に全精力を傾けるというタイプと言われます。

奇しくも同じ誕生日のタモリさんとみのもんたさんは、違った形ですが、2013年は一つの節目を迎えました。
二人とも8月22日生まれの獅子座第3デークの生まれですが、二人とも、ほとんどの惑星が双子座~天秤座の間にのみ集中しているのですが(ちなみに年齢は一つ違いです)、大きな違いは、みのさんは上記でいえばバンドル型ですが(月も天秤座なので)タモリさんは月だけが水瓶座で、大きく離れているので、この月がバケット型のシングルトンになっています。

獅子座にとっては、ソーラーで言っても2013年は土星が凶角になり、しかも4宮なので、家庭の問題や、何らかの結果が出る年になっています。しかも、トランジット木星はソーラーで12宮になるので、「引退」「終わり」と言った意味合いが出てきました。まさにみのさんは息子の事件によって報道番組を去ることになり、タモリさんは視聴率が低下した「笑っていいとも」の終了によって、長く続けてきたこの番組を去ることになりました。
もちろん、みのさんは不本意な辞め方で、タモリさんはまあ、納得できる終わり方であるところが違ってはいますが、大筋、意味合い的には一つの区切りをつけたということではソーラーチャートの獅子座の運気通りになっています。

ただ、二人の月の位置の違い、みのさんは天秤座の月で、土星と凶角だったり、結構ハードアスペクトが多く、奥様を早く亡くしたりしていますし、今回も息子の不祥事など、本人にとっては非常に悔しさが残るところもあり、なかなかハードな運気を持っていると言えます。
しかも、彼はその言動を見聞きしても、周囲の目が気になるというようなところを感じます。強気な発言こそ多いですが、実際は結構物事を気にするでしょうし、世間体やプライドと言ったものが結構鎧になるタイプでしょう。
ところが、タモリさんの場合、月と冥王星だけ唯一オポジションにはなるものの、水瓶座の月はいわゆる「変人」としての偉業を達成し、獅子座特有の傲慢な印象や尊大さはあまり見えません。実際、クインタイルがなんと5つもあり、芸術家なのです。(実際、料理はプロ級だとか)水瓶座の月は「人は人、自分は自分」という飄々とした感じがありますし、人にどう思われるとかを気にしていません。
二人とも強い星ではあるのですが、みのさんはともすればスタンドプレイとか、尊大な印象を与える傾向が強かったのに対し、タモリさんはやはり根底に「笑い」を愛する性質があるのか、言動がユニークであるというようにしかとられない面があります。ほとんどの惑星に凶座相がないのです。

どちらもまあ、努力の人ではありますが、巨額の富を得てちょっと傲慢になったのがみのさんで、全く変わらなかったのがタモリさんでしょうか。

惑星を3つに分ける方法がありますが、牡羊座~蟹座までは個人の領域を司るため「I」(私)が主体になってきます。ですから、この領域の惑星が多い人は、一人称で話すことが多かったり、自我が強まります。次に、獅子座~蠍座までは対個人との関係性において自分を成長させる星座になるので「We」(私たち)ということが主になり、一対一の関係を大事にします。タモリさんとみのさんはこのタイプになります。最後の射手座~魚座まではもっと広い社会全体に働きかけてく星座ですので、「They」(みんな)が主であり、自分自身のことよりも、全体を観るようなところがあります。報道に携わってきたこの二人はどちらかというと「They」を対象にしてきたと思いますが、みのさんはどうしても一対一の領域に偏っているので、確かに愛妻家だったでしょうし、もともとがラジオ畑の人ですから、あまり大勢を対象にするより、自分のファンというか、自分が御しやすい相手と関わってきたと思います。でも、タモリさんには水瓶座の月という、広く公衆に訴える惑星がありますので、そのあたりが、世間によい印象を与えた原因ではないかなとも思います。

私もどちらかといえば、「バケット型」になるのですが(シングルトンが牡牛座の火星)惑星は「We」と「They」の領域に偏ります。自我が強いのですが、「I」の領域にはこの火星しかないので、確かに怒りやエネルギーを向ける場合には自我は強まりますが、そのほかは結構柔軟なのです。一人称で話すことが多い方ではありますが、仕事柄そういうわけにもいかないので、もうこの仕事を長年していますから、案外他者に目を向ける仕事というのは自分としては良かったかなと思います。

このような分け方をして観ていくのもなかなか面白いですよ。
特に出生時間の分からない場合、ソーラーチャートを見ると同時に、個人か一対一か、全体かどこに働きかけやすいかということや、どの分野の仕事をすれば成長できるかと言ったこともわかると思います。

いずれにしても、タモリさんはともかく、この件では、あまり好感を持っていなかったみのさんではありますが、ちょっとお気の毒かなという気はしました。

Keyword:獅子座天秤座 水瓶座カルマハウス

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