占星学の玉手箱

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Astrology

角度を作るということ

Category:占星学・アラカルト

先日もある生徒さんと話していたのですが、同じエレメント同士は占星学上では相性が良いとされています。ただ、この「相性がいい」というのはあくまでもどこか似たところがあるので共感できるからという理論に基づいています。必ずしも自分が「好ましい」と思っているというような主観は入りません。
ですから、一般的には恋愛などはどちらかというと、自分にないものを求める傾向がありますので、どうしても必ずしも占星学の相性上ではどちらかというと良くないとされる相手に惹かれることが多いため、悩みも生じやすいし、だから余計にわからないからこそ燃える・・・みたいにもなるわけです。

星の上での相性のいい相手とは確かに争いは起きにくいのかもしれませんが、ずーっと平坦な道を歩いているようなものであって、刺激がなく退屈と言う相性でもあると思います。
ですから、刺激を求めるのが好きな星の配置を持つ人にとっては、退屈極まりない相手ですからかえって好きにはならないし、興味がないかもしれません。
さらに、私などでいうと太陽が山羊座9度ですが、一般に相性の良い地象サインの9度前後10度以内にライツを持つ人とは相性はいいはずです。でも、太陽が牡牛座28度の人だった場合、その人の太陽と私の太陽は「どちらも地象サインにある」というだけで、角度を作りません。こういった場合、ほとんど興味のない相手になりえますし、相性がいいとは一概に言えません。
むしろ、私の場合は、牡羊座28度に太陽のある人との方が、私の太陽とは120度を形成しますので、サインでは牡羊座と山羊座はスクエアの関係になりますが、相性的には良いことになりますし、実際、きちんと角度を作る人との方が相性がいいというか、引き合うケースが多くなります。

以前にも「アウトオブサイン」の話を書いたかと思うのですが、例えば太陽が蟹座の26度で月が牡牛座の4度の人の場合、サインで観るとセクスタイルなのでライツが調和しているのかと思うと実際に角度を測るとライツはスクエアになりますので、実際、同じ太陽の度数で月が牡牛座の20度にあるような、ライツが実際に60度を形成する人と比べるとかなり屈折した性質を持っています。
さらに、太陽が水瓶座の24度にある人は、月が同じ水瓶座にあってもそれが2度だった場合、22度も離れますので、コンジャンクションとは言いません。同じ太陽度数の人は、月が魚座1度だった場合、アウトオブサインではありますが、コンジャンクションになりますので、太陽と月の合という自我の強さが同じサインでコンジャンクションにならない人よりずっと出てきます。

やはり実際に角度を作るかどうかということは、非常に大切なことだと実践していて思います。

友達に、蟹座・月乙女座の子がいますが、彼女は表面的に柔らかい物腰ですし、確かに蟹座の母性的な面と乙女座のこまやかな気遣いもできる人ですが、結構いろんなものを抱えていますので、詳しく見てみるとライツの角度がスクエアになっていました。決して表面上には見せないですが、やはり自分の中では葛藤が多いんだなと思います。

ですから相性と言うのはやはり「角度を作るかどうか」ということが厳密には大事だなと思うわけです。
これはライツに限っていますが、実際には恋愛などは金星や火星がやはり相手の何らかの惑星と角度を作る場合を重視した方がいいでしょう。
単純に縁を観る場合は同星座はコンジャンクションの扱いにしますし、対極の星座はオポジションの扱いにしますが、この場合もやはり角度をしっかり作っている場合の方が強いのは当然です。

要するにおなじエレメントや2区分が同じだった場合は、「気は合う」「ぶつからない」といった感じにはなるのですが、「一緒にいて楽しい」とか「刺激がある」「ワクワクする」というような感じには決してならないと思います。
ですから、友達同士などの場合は別に刺激がなくてもぶつからないに越したことはないのでいいのですが、恋愛の場合はマンネリしやすいし、結婚した場合は長続きすることが多いのですが、これが仕事をする場合の相性になってくると、調子の良いときは同じ盛り上がり方ができるのでいいですが、問題が生じた時に同じ方向性で悩むため結論が出ないで悶々としやすくなってしまいますし、同じエレメント同士で仕事をすると「仲良しこよし」状態になるため議論が生まれません。
仕事に関しては案外スクエア、つまり同じ3区分になるような相手と組む方がいろんな意見を摺合せ、議論しながら良い結論を導けるというケースが多々あります。

私自身がトリンが主になっているタイプのためか、あまり議論が飛び交う場面が得意ではないのですが、進歩的な仕事をしようと思うのならもっと葛藤や衝突のあるような場面をも求めなければいけないなとは思います。
ぶつかることで成長できるというのがやはり人間なので、恋愛や結婚でも、ぶつかるということがかえってよい方向性を導く鍵になることだってあると思います。

角度はやはり厳密に見ていかないと、実際の場面ではきちんとした結果を導けないなと思いました。

雑誌の「星占い」と「占星学」との違いはこのあたりにあると思います。

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