占星学の玉手箱

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Astrology

同族嫌悪

Category:占星学・アラカルト

同族嫌悪というのを占星学的に観るとどうなのかな?と思いました。

心理テストで
「嫌だなと思う同性のタイプ」について聞くものがありますが、実はそれはそのまま自分自身の嫌なところだったりするのです。
「え?まさか」と思うのですが、実は相手の中に見るその「嫌なところ」は自分自身が本当は憧れている部分で、それを相手が持っているから嫌悪するのであって、たとえば
「愛だの恋だの言ってばかりいる女なんてアホみたい」
と思っている場合、その人は実は恋愛に憧れているのに、自分は恋愛できないから(と思っているから)羨ましさの裏返しでその人自身を否定しているだけなのです。

アスペクトでは、コンジャンクションとオポジションで「縁」を持っていると言われますが、この二つのアスペクトが実は同族嫌悪に関係するんじゃないかなと思うわけです。

コンジャンクションは文字通り似ているもの同士ですが、人には「反動形成」というものがあるため、例えば金星・火星のコンジャンクションを持つ人は、恋愛に積極的か全く無頓着かのどちらかになりやすいのです。
いわゆる「恋多き女性」というアスペクトの一つではありますが、ことさらに恋愛に無関心に振舞う人がいます。反動形成で、モノほしそうに見られることを嫌っているからそのように振舞っているケースが多いのです。

対して、オポジションは「似て非なるもの」をあらわします。エレメントで言えば調和的だし、二区分だと同じになりますので、一般的には相手のことを理解できうる相性なのです。実際、男女間だとこれは惹かれあう相性になりますが、同性だと反発しあいますのでまさに同族嫌悪になりやすいアスペクトと言えます。

私自身で言えば、常日頃自分自身の「母性」というものが欠落していることに悩んでいるので、「子どものことばかりに関心がある人」というのに反発することがあります。
でもこれは、実は母性的な人が羨ましいからだということは自覚しています。
私は山羊座ですが、山羊座なのにたまに母性のものすごく強い人もいます。一般には山羊座は父性の星なので、どちらかというと「慈母」のような感じではなく、「教育者」的な母親になりやすいのですが、やはり月が牡牛座や蟹座にあったりする女性は、山羊座でも非常に母性的です。
オポジションは蟹座でもう、文字通り「母性」の星ですから、友人もいますが、みんな確かに子供のことをものすごく愛していますし、自分のことはさておき、まずは子供中心の生活をしています。
でも、独身の蟹座の方ももちろんいて、一般的に言われるその「母性的」ということに反発しているタイプの方もいます。

この「同族嫌悪」を描いた、村山由佳さんの「放蕩記」という本を読みましたが、自分の母親のいわゆる押しつけに見えるような言動にずっと嫌悪感を抱いてきたけれど、性に奔放な自分自身は母親の血を引いているものだとばかり思っていたのに、最後に母親が認知症になってしまい、実は母親はどちらかというと性には淡泊で、性欲が強かったのは父親の方であったと知って、母親には自分は似ていなかったのだと気づき、母親をようやく許すことができたという話でした。

母親と娘というのは今も「毒母」なる言葉があったり、同性ゆえの複雑な感情が働くと思います。

150度とか30度のような「エイリアンサイン」の相性だともう「理解不能」であっても「全く違うもの」として認識するので、諦めもつくし、相手の中にあるものは自分にはないのですが、経験上、やはり太陽の本質的性格に関しての方がこの意識は働くように思います。
月は感情ですが、むしろ同じ月やオポジションだと共感的理解につながる気がしますし、私は乙女座の月ですが、オポジションである魚座の月に対しては憧れこそあっても、まるで嫌悪感はありません。

スクエアの相性は確かに反発しますが、わかりやすい反発で、本当に相容れないものがある感じですから、親子だとやはりちょっとしんどくはなります。でも、スクエアは三区分では同じになるため、むしろ共同作業的なことになってくるとはかどったりしますから、家族で仕事をしているような場合はプラスに働くこともあります。

あと、母親というのをドラゴンヘッドが担うことがあります(ネイタルのみ)。
ドラゴンヘッドのオポジションはそのままドラゴンテイルになりますので、ドラゴンテイルと合になっている星座に関しても親子間だと「似て非なるもの」を感じやすくなります。
私は牡羊座がそれに当たりますが、負けず嫌いな面や自我が強く実は男っぽいところがあるのをどうしてもあまり自分で認めようとしない面もあります。でも、はっきりと自己主張できるその性格は実は非常に憧れる部分でもあります。

これも持論ですので、必ずしもそうではありませんが、なんとなく気になるけど好きになれない・・・と思う人がいたら、その人の中にあるものが自分の実は求めているものだったりするんじゃないかなと思います。

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