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Astrology

星座の三区分その1「活動宮」

Category:占星学・基礎知識

12星座は「活動宮」・「不動宮」(固定宮ともいう)・「柔軟宮」(流動宮ともいう)という三区分で表されますが、今回はその中の「活動宮」である、牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座の4つについて、なぜこれらが「活動宮」なのかということを自分なりの経験で書いてみようと思います。
字の通り、「活動」ですから、すべて行動力を伴う星ではあります。「行動力なんてない」と思うこれらの星座の人も、特に女性宮である蟹座や山羊座の人の中にはいると思います。私自身も山羊座ですが、活動的と言うとどうも、運動が好きで体育会系のような性質を連想するため、そういった意味では絶対に活動的ではないのですが、それぞれこの「活動宮」という4つの星にはそれぞれ「我が強い」という共通点があります。
社交性NO1と言われる天秤座さんは自我なんかモロに出さないと反論するかもしれませんが、実は立派に我の強さを持っています。まず、これらの4つの星に共通して言えるのはどの星座も話を聞いていると「私が・・・」という第一人称で話をしていることが実に多いのです。
物事の価値判断の基準が常に「自分」にあるのです。天秤座はそれをオブラートにかぶせるのが上手な星なので、一見すると見えないだけです。では、それぞれがどのような場面で自我を出すのかについて述べてみましょう。

・牡羊座・・・大抵の星座占いで一番上に自分の星が書かれているということ自体に満足する傾向があります。とにかくこの星は「せっかち」「イラチ」(大阪弁で言うところの)なので、「何でも自分でやりたい」というタイプですから、それ自体自我の表れです。人の上に立つタイプが多いせいもありますが、家庭の主婦でも、とにかく人に任せることが嫌いなため、もし、仕事と家事を両立させていたら、どちらも手抜きできないので、自分でパニックになってもそれでも頑張ります。
頑張り屋さんなのはいいところなのですが、頑張っているというのが外に見えすぎるのがやや問題でしょう。周りまでが頑張らなきゃいけないのではないかというプレッシャーに陥り、窒息してしまいますし、特に恋愛面では「私がこんなに好きだと言ってるのにわからないの?」という感じの押し付けがましい傾向があります。言葉で言わずとも態度に出てしまうので相手は真剣に向き合わなければならず、いい加減なことはいえないと追い詰められてしまいます。
温厚で外に頑張りを見せない人もいますが、それでも倒れるまで頑張ってしまう性質は持っていて、「人を頼れない」性分が強すぎる自我の表れではないかと思います。この星座の負けん気は人に負けるのがいやだというタイプもいますが、自分に負けるのが嫌だというタイプもいます。こうだと決めたことには誰よりも前向きなので後ろは絶対に振り返りませんが、失敗しても言い訳をしないで自分の非を認める潔さは立派です。

・蟹座・・・本には内向的だとか依存的だとか、とかく誰かの後ろ盾が必要だというイメージを抱く表現が多いのですが、なんのなんの、蟹座は実に前向きです。「愚痴」は確かに多いのですが、言っているだけでただ聞いてほしいだけなのです。そういう意味で、人を求めるタイプなので依存的だと言われますが、ある意味最もわがままな星で、自分の言いたいことを言ってすっきりすればもう元気一杯で、愛想がいいのです。しかもこの星はとても仕切りたがり屋です。飲み会などに行くと、鍋奉行をやっていたり、みんなのグラスが空になったらお酒を注文したりして甲斐甲斐しく世話をやく「幹事」役は案外蟹座に多いのです。自分の「内輪」というテリトリー内では仕切りたがるのです。
ですから家庭の主婦としてはもう、あれこれ世話を焼く口煩いお母さんが多いでしょう。また、年下の兄弟などがいる人は、兄貴風・姉貴風を吹かせるタイプも多く、「なんとかしてあげる」というお節介NO1でもあります。ですから時に「余計なお世話」だと拒絶されると勝手にすねたりこれまた自我の強さによるものです。この星の優しさは常に自分の主観によるものですから、行き過ぎると「うざい」星になりかねません。
ただ、基本が前向きではありますから、本人の言い方がグジグジしているのは単にかまってほしいだけで案外ケロッとした一面があって拍子抜けすることもたびたびあります。過去に執着する傾向があるためですが、それも自我のせいで、理屈よりも感情が先行するのでウエットに見えますが深みはないのです。

・天秤座・・・確かに人と合わせるソツのなさがあり、友人も多く、言動がスマートなのですが、実はそういう風に振舞う自分が好きなので、この星の自我はそのままナルシズムなのです。常に冷静さを装い、感情的にならないというスタイルは、誰かに「よく思われたい」という意識がさせる業で、人目を気にするという意味での自我の強さはNO1なのです。
ですから、人に嫌われるような言動はあまりしませんし、「オーソドックス」であることを心得ていますので万人受けする言動ができるという天性の良い意味での「ミーハー度」を持っているともいえます。世の中の流行にも敏感で、何が好まれるかということに対してアンテナを張っているので、センスもよく、好かれる星NO1の地位は揺るがないことにも自信を持っています。ただ、この星が人にただ従順に合わせているのではなく、ちゃんと計算してそれができるのが、やはり自我の強さの表れだと思います。自分が御しやすい相手をちゃんと見つけていますので、結婚相手などにはとにかく自分がイニシアチブを取れる相手を自ずと選択しています。

・山羊座・・・一見すると地味なタイプが多いので、目立ちたがり屋ではないのだろうと思うのですが、実は目立ちたい願望はあるので、外見等を華やかにして目立ちたいのではなく、あくまでも自分の「スキル」や「ステイタス」で人よりも上に立ちたいという野心こそがこの星の自我です。
お山の大将など、この星は興味はなく、一目おかれることが何よりも嬉しいのです。NO1よりもオンリーワンを目指す最たる星で、その道のエキスパートであろうとします。そこに地位や報酬などがついてくると一番いいのですが、この星の自我はそのままプライドなので、自分の現状のステイタスや才能に自信がないと一気にネガティブになり、そのオーラがまた強いのが自我の強さゆえで、ヘビーな雰囲気を周囲に漂わせてしまう恐れがあります。
牡羊座のように自分の主義主張をはっきりと相手に訴えませんが、無意識に圧迫すると言う傾向はむしろどの星よりも強いため、社会でのイニシアチヴを取る傾向は強いでしょう。努力という行動はするので認められますが、努力が実を結ぶかどうかで印象がガラッと違います。

と、要するにどの星も結構真面目でヘビーであるという傾向が底根底にはあり、まっすぐな性格を持っているので、「単純明快」で嘘のつけないキャラクターだと言うことです。
天秤座は巧みな生き方をしていますが、嘘をついているのではなく、自分の爽やかなスタイルを守るためにそうしているのです。どの星も「私を見て!」というアピールを別の形でしているといえるのが、活動宮の特徴だと思います。
牡羊座は「自分を仕切る」、蟹座は「内輪を仕切る」、天秤座は「人間関係を仕切る」、山羊座は「自分のいる社会を仕切る」という意味でどの星も仕切るテリトリーが違うだけで、本質は同じものがあるのです。

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