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Astrology

星座の三区分その2「不動宮」(固定宮)

Category:占星学・基礎知識

「星座の三区分その1 活動宮」で、「活動宮」にあたる4つの星座がそれぞれ「自我が強い」と言う共通項を持つことについて述べましたが、今回は「不動宮」にあたる牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座の4星座について述べてみたいと思います。
この4つの星座は牡牛座が春、獅子座が夏、蠍座が秋、水瓶座が冬のそれぞれ「ど真ん中」に当たる時期に生まれた人たちですが、タロットカード大アルカナ最後の21番にあたる「世界」というカードの四隅にそれぞれ象徴された絵が描かれていて、(ただし、蠍座は昔「鷲座」だったため、鷲の姿になっています)それぞれ季節の節目だということを示しています。
なので、軸になっているというか、動かない性質なので「不動」という字の通りなのです。(別名、定着宮とも言いますが)いずれにしても動かないものを持った星であるという意味です。要するに不動宮の特徴はみんなそれぞれ「頑固さを持っている」と言うことになると思います。
また、「こだわり」を持っているということも表していて、絶対に譲らない部分がそれぞれあり、活動宮は動くことでストレスを解消させたり、柔軟宮はこだわらないという感じですが、不動宮はある意味融通が利かない星でもあり、納得いかないと動かないと言う共通項はあるかと思います。

・牡牛座・・・この星は守護星が金星のせいか、社交性もあり、「おっとりしている」とか「ゆったりしている」とも言われるし、パッと見た感じで「頑固」というイメージはなく、穏やかに見えるのですが、なかなかどうして、芯が強く、最大の特徴として挙げられる「マイペース」というのは、周囲のペースに流されないという最たる例で、不動、つまり動かないということです。
占いに来ても席をなかなか立たない星のひとつでもあり、自分自身に対するこだわりがあるし、物欲のある星ですから、趣味や趣向に関しては人に譲りませんし、ほしいものは何が何でも手に入れるという気骨も持っています。
他人に対しての頑固さはあまりありませんが、自分に対して「頑固」であるところが特徴で、特に「衣食住」などのこだわりはなかなかだし、「テコでも動かない」という意志の強さを見せることがたびたびあり、本気で怒らせるととても怖い星だったりもしますから、人の言うことを聞いているようで、最終的には自分で決めないと気がすまないタイプだといえます。
物事のテンポがスローなのもまた、周囲に流されない頑固さの現われの一種ではないかと思います。

・獅子座・・・この星は自我の強さを持っていますが、行動で示すのではなくあくまでも「意志」で示すところが不動宮らしいと思います。活動宮は有言実行型ですが、不動宮の中でも特に獅子座は「不言実行型」でプライドが高いため、決定事項しか公言しないところがあり、動くまでに意外と時間がかかりますが、一旦動いたらもう、後戻りはしませんし責任を持ちます。
この星の頑固さはその、自分に対する誇りに対して発揮するように感じます。どうでもいいことにはまるで淡白ですし、あっさり手放しますが、自分の面子に関わる問題に対しては絶対に人に任せませんし、仕事など自分が「正しい」と思ったやり方や、こうありたいと願う理想に対しては全く譲らないところがあります。
なので、社会という一致団結を要する場面においてはやや融通性のなさが不協和音になることがあり、それでも絶対に屈さない「意地」のようなものがあるため、周りがやりにくい場合があるでしょう。「自分で決めたこと」に対して忠実であろうとする性質の表れだと思いますし、やや不器用なのでしょう。

・蠍座・・・この星は意外と自分に対しては頑固ではありません。この星が執着するものはあくまでも「自分の愛するもの」を守ろうとする気持ちだけですから、「自分の感情に頑固」ではありますが、それは必ず相対する誰かが存在してのことに限られると言う点が特徴でしょう。
蠍座が頑固だなと感じる局面は、恋愛面や、対人面で多く出てきます。自分ひとりの問題なら、比較的融通は利くところがあるのですが、「情」を重んじる星ゆえ、自分が一旦情を絡めた相手に対しての頑固さは多分ぴか一です。
ですから、一旦好きになった人を決して嫌いになれない自分に対して苦しむことも多く、いつまでも忘れられなかったりする気持ちが執念とか怖いものに相手に伝わってしまったりして結構誤解される場合もあります。ですから、結婚などを反対されると余計に燃え上がるような天邪鬼な面も発揮しますので、感情を逆撫でされたときのこの星の頑固さはちょっと扱いきれないぐらいになってしまうことがあるのです。過剰な禁止令はこの星には逆効果になる場合があります。

・水瓶座・・・自分自身に対するガードは結構緩いのですが、この星はとかく人に対して頑固です。誰かに言われて自分の言動を改めるなどということは絶対にいやなので、「誰かに似ている」と言われると「誰かが自分に似てる」と必ず言い返してきます。そのぐらい人の言うことにはとかく反発しがちなところがあり、決め付けられることが大嫌いなので、不自由さや窮屈さを感じる場面ではことごとく反対の行動をとったり、どちらかというと一人で行動する方が楽だと思うようなタイプが多く見られます。「迎合」とか「服従」することを快く思っていないため、本当は同じ意見であったとしてもまず一回は逆らってみたり、とにかく素直に首を縦には振らない一面があります。
ただし、相手が柔軟に対応し、自分に対して強要することも束縛することもしない場合はいとも簡単にあっさりとイエスを言うところがあるので、相手の対応如何では気難しいどころか、めちゃくちゃフレンドリーなのです。おべっかやご機嫌取りも見抜くので、この星には自然体で接していかないとまず相手にされないかもしれません。

牡牛座は地の星座ですから、やはり「モノ」に対する執着が強く、獅子座は火の星座で直感志向なので自分が「こうだ」と思ったことに対しては執着しますし、蠍座は水の星座で感情主体なので「情に絡んだ問題」には執着し、水瓶座は風の星座で思考主体ですから「自分の考え方」に執着を持つといえます。執着と言ってしまうとなんだか嫌な響きですが、こだわりを手放すことに対しては納得いく理由付けや時間が必要な星が不動宮だといえますし、ある意味不器用なのではないかとも思います。
牡牛座や水瓶座に見られるマイペースさや飄々とした姿勢も、流されない強さの現われだともいえますし、自分のスタイルを持っていて、どちらかというと個性的でキャラの濃い人が多く見られるのが不動宮ではないかと思います。

Keyword:牡牛座獅子座蠍座水瓶座

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