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占いの功罪

占いの功罪と言うのを常に意識しながら用いるのは、占い師にももちろん、占ってもらう人にも必要なことだと思います。

私自身、どちらかというと「未来予測」として予言みたいに言うタイプではなく、「今、どうしたらもっとよくなるのか」ということを一緒に考えて行くツールとして、タロットなり、ホロスコープなりを用いる方なのですが、占いというのはやはり「当たってこそ意味がある」というのも当然のことなので、もちろん、誠心誠意取り組んではいますが、占ってもらった場合4通りの結果があると思うのです。

①いいことが当たる
②悪い事が当たる
③いいことがはずれる
④悪い事がはずれる

①と④はまあ、いいと思うのです。(④の場合は力量に問題あるかもですが)でも、②と③はいささかこちら側も責任を感じます。
特に②の場合、悪い予測をあまりズバッとは言いたくないのですが、人によってはやはりいいことばかりを言われても・・・という人もいますし、「注意事項」のようには言うようにしています。

ただ、非常に辛いのは実は③のケースで・・・
もちろん、当たったかはずれたかは、またリピーターとして来て下さった場合にはわかることなのですが、リピーターとしての心理もまた、当たったから来る人もいれば、当たる、外れるに関係なく、話をしたいから来るという人もいます。こういう人との関係が私は最も信頼関係を築きやすいのですが、結果がこちらにはわからないケースでは、③か④なんだろうなと思いますが、主に③なんじゃないかなと思うわけです。

特に恋愛などは相手の絡む問題なので、どうしても相手の状況も、クライアントさんの状況も日々刻々変化しているわけですので、タロットなどでいうところの未来予測はせいぜい3ヶ月ぐらいまで先のことしか明確には出せないと思います。
ただ、近未来によいカードがあればやはりよい状況として観れますし、タロットは全体像で「雰囲気」で見ることもあり、カードの「流れ」も関係しますから、雰囲気のよい流れになっているカードの出方だと、いい感じだと思えばそのように言うでしょう。
でも、いいことを言われたら人は嬉しいし、やはり期待します。

なのに・・・結果的にはずれてしまったら・・・なんだかぬかよろこびさせてしまったような気持ちになってしまいますし、こういうのは最も責任を感じてしまいます。
「当たるも八卦」という意識でどこか、人は占いを利用しているとは思いますが、それでも、いいことを言われたらやはり悪い気はしませんからその通りに動こうとします。

それでも占いの結果とは全く違う現実が訪れたら・・・多少なりとも占い師のせいにはなります。
「うまくいくよ。絶対に大丈夫。自信を持って」などと言って送りだして結果、振られた・・・なんていうことも確かにありますし、そういう人は失望しますから、こちらの責任なのですが、未来予測のカードなどには、やはり
いいカードの場合、時期が多少ずれても「誰かと恋愛するだろう」という暗示が隠されていたりするのです。
でも、占っている時はある特定の人と鑑定しているので、その相手に照準を合わせています。
だから、その人との流れになるのですが、結果が良かった場合、確かにその後、別の人と急に恋愛が始まったと言うケースもあります。
もちろん単に外れた占いということもありますが、カードの読みの難しさはその辺であって、「何となくこの人はこの一年のうちに誰かと恋愛しそうな気がする」と感じたらやはりそうなのです。

私は占星学で時期を見ますし、これはほぼデータ分析なので統計学的な裏付けがあります。
でも、タロットはやはり変化するものなので、一枚一枚を読むというよりも、全体像で見て行く必要があるかなと思います。

となるとやはり、人が占いを利用するのは、単に当たると言うことを求めるのではなく、占い師の言い方にも何かが求められていると思います。
その意味ではもう、20年以上もやっていますが、それでもまだまだだなと感じますね。

昨今本当に「洗脳」なる言葉が横行しているので、占い師の言葉には重みがやはり、一般の人よりはあると、クライアントさんは感じてしまいますからこちらは全然洗脳などしているつもりはなくても、重く捉えてしまわれることだってあるので、自分の発した言葉に対して本当に責任を持って対処しないといけないと、心から思います。
たまにクライアントさんから「先生があのときこのようにおっしゃっていて・・・」と聞いて改めてものすごく具体的なアドバイスを自分がしていたんだと思うことがあるのですが、占いをしている時は、カードやホロスコープが語りかけるので、勝手に言葉を発する場合があります。なので、正直何を言ったのか、詳細までは覚えていないですが、相手はもちろん一言一句覚えているわけです。ここをしっかりと踏まえておかなければなりません。

本当にこちら側とクライアントさんとの信頼関係が最終的にはやはり大事なんだと思います。
こんな時代だからこそ、「言葉の重み」をしっかりと受け止めていかなければ・・・とつくづく思います。

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