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評価しないこと

人間はとかく、白黒つけたがり、その価値観が時には善か悪かだったり、好きか嫌いかだったり、いろいろですが、いわゆる「評価」をすることで判断しようとする傾向があります。

もちろん、何かを決断するためには判断基準が必要になるのですが、概して白黒ハッキリ決めたがるのは、活動宮に多く見られる傾向だと思います。
不動宮は自分自身が基準になっている事が多く、善か悪かというよりも、自分で決めたことイコール正しいと信じようとする傾向が強いでしょう。
反して、柔軟宮は一番その「白黒つける」という点ではグレーでもかまわないと思うところが大きいでしょう。
だから、決断の際には案外客観的な意見として占いを必要としたりする場合が多い傾向があります。

とはいえ、その判断基準になっているものは、自分が決めた基準であることがやはり多いし、もちろん社会規範とか、法律とか常識などといったものによるところもあるのですが、じゃあその「常識」というのが果たして全ての人にとっての常識なのかは判らないケースもあります。

よく「普通は・・・」と言いますが、普通って何を基準にした普通なのかというのもハッキリしていない場合が多い気もします。その「普通」ではないものが全て間違いかと言えばそうとも言えません。

どこか、人間は物事が起きた時に、それが正しいのかどうかとか、いいことなのかどうかとか、常識的かどうかとか、そういった「評価」というものをしてしまうことで、自分を納得させているように思います。

占いもそうで、ある占い結果がたとえ同じことを言ったとしても、Aさんには納得いくものであってもBさんには納得行かないケースがあります。Aさんの評価ではその占い師は「当る占い師」「いい占い師」になるでしょうけど、Bさんの評価だと「今イチの占い師」になると思います。
そのように、人によって判断基準が異なるけれど、占い師の方は、自分の言い方で、出た結果を伝えるということは同じですから、お客さんの評価によって左右されることになりますが、果たしてそれでその占い師の価値が決まるのかと言えばそうではないでしょう。

何か物事が起きたとしてもそうで、Aさんにとってはいやだなと思うようなことでも、Bさんにとっては全然気にならないことだったりします。この場合、AさんとBさんのどちらが正しいかとか、良いかどうかなど決めることはできません。
何事もきっと、もともとはその「事実」があるだけで、「ああ、そうなんだ」と思うだけのことなのかもしれません。

最近、不本意な出来事がありました。でも、私が不本意だと感じているのは、自分にベクトルが向いているからであって、相手にベクトルを向ければきっと相手はもっと不本意かもしれません。そうなるともう、「不本意」という評価をしていること自体に意味はなく、「そういうものだったんだ」と思うことで納得する方が相手も自分も評価しないで済むし、物事の結果だけを受け止めていけるのかなと思ったりしました。
奇しくも海王星魚座の時期です。魚座は海王星にとって「自分の家」です。
これは13年ぐらい続く現象ですので、長期に渡り、魚座時代と呼べます。
何が魚座かということですが、まず、「物事を評価しない」ということが魚座的な最たるものかもしれません。
柔軟宮でかつ水の星である魚座は、とにかくまず、物事を受け入れます。「受容」の精神です。

人との関わりにおいても、「何となく合わない」と感じたとしても、「合わないな」と感じただけであって、それ=その人の全てに対する評価ではありません。自分にとってその人の何かが「合わない」と感じただけで、次の瞬間には「合う」と感じるようになる可能性だってあるはずです。
私自身、「合わない」と感じると即座に評価を下す傾向があります。そして、なるべく遠ざけるというか、関わろうとしません。ひどい場合は排除してしまうこともあります。人でもモノでもそうかもしれません。
でも、それでかなり損をしていたかもしれません。
じっくり話をしたこともない相手の一部分を見ただけで「評価」してしまうことはあまりにも稚拙でしょう。

海王星は物事をあいまいにし、垣根を薄くします。「どっちでもいいやん」「好きでも嫌いでもない」「何とも思わない」ということはとてもいい加減で冷たいように感じてしまう傾向がありますが、この、ニュートラルな優しさが海王星の持つ特徴だろうと思います。
ある人と疎遠になった場合、もちろんいさかいやトラブルがあったからという場合もありますが、それでも、ぶつかっていき、修復しようとすることもできます。でも、それをしないで終わる関係はいいとか悪いとかではなく、縁がなかっただけのことなのでしょう。
本当に必要な人や物事は何としてでも手放さないということができますが、そういう無理な力を使わずともわかりあえる感性、フィーリングを司るのが海王星です。

そういった、目に見えない「波長」みたいなものを感じ取ることで、これからは何となく「曖昧」と思われているようなことが、大事になってくるのかなぁと思ったりします。

私には結構難しいことなのですが、何事も決めつけないこと、これが肝心なのかもしれませんね。

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