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Astrology

本当の男らしさ

Category:有名人ホロスコープ分析

本当の男らしさとは、はっきりものをいうこととか、俺についてこい、みたいに強引に人を引っ張るとか、かっこいいとか背が高いとかそんなことでは決してないと思います。

わずか41歳で先日お亡くなりになった経済評論家の金子哲雄さんの生き方に、有名人の訃報で悲しいとは思っても実際には交流があった人ではないし、今まで涙を流すほどの人はいなかったのですが、彼の話を聞いていてもう、泣けて仕方がありませんでした。

闘病生活1年半・・・ご自分の「死」を告知されてからも、普段通りに仕事をし、しかもいつも笑いながら、本当は病気で激やせしたのに「ダイエットで13キロ痩せました」と自分をネタにして冗談を言って周囲に一切気づかれずにいたなんて、ものすごい精神力だと思います。

しかも、死の準備もしていて、あいさつ文に「41年でリストラ」なんてジョークまで書いて・・・。

いったい本当はどんな気持ちでそんなことを書いていたり、痩せたことを笑いにしていたのかと思うともう、頭が下がるというか、ものすごく強い人なんだと思わずにはいられません。

私などきっと、死を告知されたら気が狂い、周囲に当たり散らし、みっともなさの極限みたいにわめいたりしながらわがままを言い募って家族を困らせてしまうと思います。
そしてふてくされて「痛い」「辛い」と文句を言いながら過ごすのが今の年齢では関の山だと思います。
なのに金子さんは40歳で死を告知されたわけです。

普段テレビで見ていた風貌や語り口調があまりにも明るくユーモラスで、「死」などみじんも感じさせなかっただけに、余計にビックリしたと同時に、金子さんを尊敬します。

牡牛座・月蟹座の優しい性格の人ですが、心がきれいというか・・・。
蟹座というのは英語で「Cancer」ですので癌の意味にもなります。実際、やはり蟹座に何らかの星がある人は(運勢四代代表)癌傾向があります。
金子さんのご兄弟はみなさん若くして亡くなっているそうなので、余計にそういった覚悟もあったのかもしれませんが、切ないです。
ホロスコープを観ると、天王星がソーラーチャートでは6宮にあるので、病気が急に起きるという配置です。
しかも、この天王星がハードアスペクトに見舞われていますので(その蟹座の月と12宮の金星とでT字です)本来なら肺カルチノイドという病気は予後はそんなに悪くないらしいのですが、彼の場合は進行が早まったのはきっと無理して仕事をしていたからではないかと思います。

しかも冥王星とリリスが合ですので、それも6宮カスプ附近にありますから、「業病」のような感じもあります。家系的にやや弱いものがあったのかもしれません。

でも、周囲に悟られないように明るくふるまい続ける、しかも1年半も・・・それに徹する金子さんも立派ですが、彼とともに闘病生活を支えた奥様もまた立派なんだろうと思います。

「いい人は早死にする」なんてよく言われますが、本当にそんな感じがします。

合ではないですが、太陽も土星も牡牛座ですから、我慢強く、シンの強い人だったのでしょう。
死を覚悟してからの生き方こそ、その人の人となりを示すのではないかと思いますが、そういう意味ではもう、金子さんの生き方は、男らしい、あっぱれというしかありません。

土星・火星・冥王星(とリリス)で地のグランドトリンを持っていますが、彼の場合、守りに入るグランドトリンを形成する惑星がすべて凶星ですから、むしろ死に対して穏やかに対処したのはそのせいではないかとも思います。こういった凶星がハードアスペクトだと壮絶死になったり、何かとあくの強さが出てしまいますが、彼の場合はグランドトリンだからこそ、ぶれないものがあり、一日一日を悔いの内容に生きようと決心してこられたのでしょう。
明るく、本当にわかりやすい解説をしてくださって、「ネギリスト」(値切リスト」とご自分でいうぐらいのウイットに富んだ方でしたが、実際は誠実そのもので本当に強い方だったのではないでしょうか。

私も地のグランドトリンを持っていますし、こういう場面に直面したら、受け入れて、誰にもわからないように普段と同じようにしながら最期の時を迎えられたら理想ですが、金子さんみたいに精神的に強くもないですし、魂のレベルが違うだろうなと思います。でも、こんな風に立派に生きられたら、素晴らしいだろうなと心から思います。
ソフトアスペクトが本当に表に出ているタイプの金子さんですが、このようにソフトアスペクトの多い人は概して自分の状況に甘んじてさほど努力はしないのですが、彼はきっと人の数倍努力したのでしょう。

ハードアスペクトの多い人はやはり辛い局面に立たされることが多いため、否が応でも努力したりしますし、克己心も強くなりますが、ソフトアスペクトは下手すると「のんべんだらりん」と生きてしまいます。
でも、そういう人が努力をすればこのようにいざという時に強い精神力で立ち向えるのでしょう。

東京タワーのすぐそばに眠っていらっしゃるそうで、それもまた、彼の人柄を示しているようです。
絶対に忘れられない人になりました。「終活」という言葉もまた、金子さんが遺してくださった言葉だろうと思います。

天国からも、経済を面白おかしく見守っていてくださることと思います。
金子さん、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。

Keyword:6ハウスリリスカルマアスペクト

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