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Astrology

省エネタイプと生き急ぐタイプ

Category:有名人ホロスコープ分析

省エネタイプと生き急ぐタイプを占星学で見てみると、前者は割とソフトアスペクトが主になっていたりして総合的に穏やかで「果報は寝て待て」みたいなタイプ、つまり「鳴かずんば 泣くまで待とう ホトトギス」のような精神の持ち主だろうと思います。よくいえば鷹揚ですが、悪く言うとしぶとさや鈍感さを持っていると思います。案外KYなタイプにも見られるかと思います。要するに主軸が自分にあるため、周りのことを気にしないし、マイペースと言うのが根本にあるからでしょう。星座でいうとどこかしら牡牛座的傾向があるかと思います。

一方、後者はやはり火の星座が主になっていると思いますが、なおかつハードアスペクトが主になっているようなタイプだと思います。多少の無理をしてでも「今やるべきこと」をしたいと思うタイプですし、人生は一度きりだから、太く短くでもいいから、打ち上げ花火のようにパッと咲いてパッと散りたいというような感じでしょうか。待つよりも自分から幸運をつかみに行くんだというようなタイプになります。こちらも自分が主になっていますから、他者との比較もしない代わりに他者の意見も参考にしないところがあります。どこか牡羊座的な傾向が強いかもしれません。

牡羊座と牡牛座は占星学でいうところの最も最初にある星座です。
12星座を3つに分類して、最初の牡羊座~蟹座まではどちらかというと自分が主体になっていて、その中でも牡羊座は直感で動き、牡牛座は感覚で動くので、正反対で真逆の性質を持っています。
あくまでも自分のことは自分で決めるというスタンスが強くなりますから、わがまま度も強くなります。

獅子座~蠍座までは自分と特定の他人、つまり物事の主になるものが「We」なので、特定の人間関係を重視する傾向が強くなります。ただし、特定の人間以外の人間を排除する傾向もみられます。

射手座~魚座まではもっと広義の人間関係を主にしますので、自分自身のことよりもう少し客観的に物事を見る傾向があります。「They」が主になっていますから、みんなにとってどうなのかということで自分自身の考え方を決定するようなところが出てきます。

2014年のクリスマスイブに、土星は蠍座から射手座に移行しましたが、これ自体とても重要で、特定の関係性において制限や忍耐・努力を強いられていたことが、もっと広い意味での責任ということになってきたと思います。

一スケートファンとして、羽生結弦君を応援していますが、彼のホロスコープを見た時、なんとなく若くして老成している感があって、生き急いでいる感じがしないでもなかったのです。別に彼が短命だというのではなく、なんとなく震災後に使命を感じたのでしょうけど、それが彼自身が十字架を背負うような感じになって、きれいなビジュアルと重なってマスコミに作られたイメージに潰されてしまわないかと心配していました。彼は射手座ですから、T土星を今も背負っています。射手座は生き急ぐ代表のような星です。待つことは苦手でしょう。一見女性的に見えるビジュアルなので彼は情緒的で優しく見えますが、月も水瓶座ですし、非常に意志の強い、男らしい性格です。しかも火星が獅子座で月とオポジションになっていますから、それが蠍座にもともとある木星と冥王星の合(カリスマ性を示します)とでT字クロスになっていて、怪我には要注意の配置なのです。そこに、T土星が2014年の衝突事故当時はほとんど彼の冥王星と木星の合に載っていたし、T冥王星とT火星がぴったり合だったので、ただでさえ事故には誰もが気にかけないといけないような時期だったのもあって、気になったのです。
確かに今後の彼を見たいというファンは多く、フィギュア王国日本を背負ってきた高橋大輔さんが引退したというのもあって、自分が金メダリストなのだからという使命も背負った彼にとって、メディアには出てこないようなプレッシャーや重責があったはずです。
だから強行に競技に出たのは、彼の性格上、考え得ることでしたが、競技後に得点を見て号泣していた彼はまだ当時19歳の子供だとやっぱり思ったし、普段ちょっぴり小生意気にも思える発言をしますが、実際はまだまだ無邪気なんだと思って余計に胸が苦しくなりましたし見ていられなかったです。

スポーツ選手は華々しい成果を挙げた人ほど選手生命が短命に終わることも少なくないし、本人も「太く短く生きたい」とまるで織田信長のような生き方を望んでいるかもしれませんが、イチローのように、実績を挙げていても怪我をしないで自己管理をしっかりしつつ、長く選手生活を続けている人もいます。
イチローは天秤座と乙女座に星が多いので、基本的に「正しく冷静」な人ですが、自分の大事な人(親とか妻とかでしょうか)をかなり尊重しているからかもしれません。

羽生君がしっかりして見えても、やはりまだ若いので自分で突っ走る傾向がありますから、周囲の人がもっと管理をしてあげてほしいですし、彼のライツはともに「They」が主ですから、自分だけの体ではないのだとわかっているはずです。でも、生き急いでいる気がしてならないのです。

省エネタイプのスポーツマンばかりだと確かにそれはそれで何となく面白みはないかもしれませんが、無理をしすぎてその後の選手生命を自ら縮めるようなことはやはり誰も望んでいません。

じっくりとかゆっくりとかは嫌いな射手座の彼には辛いかもしれませんが、土星射手座の時期を過ぎ、ピョンチャンオリンピックの時期には土星は山羊座に移行していますので完璧なコンディションで迎えてほしいです。
奇しくも射手座土星の時期に同じ射手座の宇野昌磨君が台頭してきて、射手座同士で常に1位・2位を争う場面が多かった今季のフィギュア界ですが、宇野君は月が獅子座か乙女座で、羽生君のように突っ走る感じを受けません。負けん気はあってもどこか飄々としていてむしろ省エネタイプのようにスタミナが溢れている気がします。怪我をしなさそうだし、羽生君にとって一番怖い相手なのではないでしょうか。
若手台頭が著しく、22歳の羽生君すらさほど若手とは言えなくなっているフィギュア界ですが、常に進化している彼にはやはり躍動から安定へと成長し、ぜひとも最高の演技を見せてもらいたいものです。

Keyword:射手座土星アスペクト4区分

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