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Astrology

ハーモニックコンコーダンス

Category:占星学・応用知識

「ハーモニックコンコーダンス」という言葉が確か2004年ごろにはやった気がしますが、これはコンフィギュレーションのひとつで、2つのグランドトリンと6つのセクステルできれいな六角形を形成し、まるで惑星同士が手をつないで
ダンスを踊っているかのような形になるため、このように言われます。
意味はもちろん吉座相ばかりですから、良い配置で、社交性と、大きなコミュニケーションの機会を与えられる配置なのです。ただ、凡人ではこれは逆に分散してしまい、八方美人のようになり、何か一つを極めることができずに器用貧乏のようになりがちではあります。

ノーベル化学賞を受賞された、二人の学者さん、鈴木章さんと、根岸英一さんのホロスコープを観ると、ご両人ともこの「ハーモニックコンコーダンス」(グランドセクステル)を持っていました。
鈴木さんはバッチりきれいな形を形成しています。
厳密には根岸さんのほうは少し崩れた形にはなりますが・・・。(一つ足りない)
一般的に、「天才」というのは水星とそれのスケールを大きくした天王星が絡む場合が多いし、あと、天王星を守護星にもつ水瓶座に何らかのシグニフィケーター(四大代表など)があることが多いのですが、このお二人は、結構対照的で、鈴木さんはさすがに苦学生だっただけあって、水星や天王星はすべてスクエアばかりです。もう、ひとえに努力でつかんだ栄光だと言えます。
他の惑星が60度などの穏やかな座相が多いのに、水星と天王星だけが90度ばかりというのもまた、彼がいかに研究に身を注ぎ絶え間ない努力をしてきたかということが出ています。

一方の根岸さんは水星も天王星も吉座相が多く、何と水星は蟹座の0度ですから、幼い度数で、純粋なまでに取り組んできたことが成果となって出たのでしょう。
活動宮0度の、クリティカルディグリーにある水星も、このように使えば偉大な賞をいただくまでにもなるのだという一つの例ですから、何ら悲観する必要はありません。
根岸さんはインタビューを聞いていても勝気さが出ていますし、子どものような純粋さで化学に取り組んでこられたのだと思います。
蟹座の根岸さんに対して乙女座の鈴木さん、どちらも女性宮に星が多く、火の星があまりないのでフライングが少なく、同じことを繰り返す研究をしていても飽きないというタイプなのでしょうね。
お二人とも水瓶座には星はないのですが、出生時間がわからないため、もしかしたら月やアセンダントに水瓶座があるかもしれません。

いずれにしてもどちらも温厚な気質で、社交性を適度にお持ちで、何よりも家庭運がいいですね。
男性の結婚運は月のアスペクトが大事ですが、鈴木さんは月と土星と海王星のグランドトリンです。
穏やかに長い結婚生活を築ける配置です。
根岸さんは主な拠点をアメリカにおいたことが正解だったかもしれません。
月が射手座ですから、海外に住むと言うことに何ら不便さを感じなかったでしょう。
トランジット土星があった時もそれにめげず、努力をしてきた場合、このように大きな実を結ぶという場合があるのです。
蟹座も乙女座も持久力のある星です。やはり、好きなことは長く続けられますが、そこに持前の社交性やコミュニケーション能力を与えられた人は違うんだろうなと思いました。
お二人とも魅力的なホロスコープです。
努力もさることながら、魂レベルの高い方たちなんだと思いました。

Keyword:水星天王星アスペクト

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