お隣さん

「お隣さん」と言っても、隣近所の話ではありません。

占星学で言うところの、自分の太陽星座の前後の星座のことですが、ソーラーチャートで言うと、太陽が必ず１宮になりますので、前後の「お隣さん」は１２宮と２宮になります。

太陽が男性宮にある人は、両隣の星座は必ず女性宮だし、太陽が女性宮なら、両隣は必ず男性宮です。
しかも、エレメントも絶対に異なりますし、３区分でも異なりますから、
「全く異質の存在」になるはずです。
この、２区分、３区分、４区分全て異なる星座同士は、１５０度というそれこそエイリアンの関係も同じです。
この場合は、自分の星座を１宮とした場合、６宮と８宮に当たる星座ですので、奉仕と死の部屋ですから、６宮に当たる相手とはどちらかというと自分にとって部下のように御しやすい星になり、８宮に当たる相手とは自分が殺されるわけですから、相手に逆らえない無言の圧力をかけられてしまう星です。
６宮の相手にはどうもむげにできず、奉仕的に接してしまうし、８宮の相手の言うことにはなぜか逆らえないような因縁めいた相性になるので、１５０度は微妙な相性です。相性で言えばまあ、小凶ぐらいになります。

でも、お隣同士は３０度（セミセクステル、つまり６０度の半分）になるため、弱い吉の相性になるのです。
ハウスで言うと、２宮と１２宮になり、２宮は所有の部屋ですから、自分が執着する相手になり、どこか一目置く相手になりますし、１２宮は一般的には隠れた敵などとも言われますが、１２宮は同時に潜在意識の部屋であり、前世の星座であるとも言われますので、どこか不思議な相性であり、１２宮が魚座のナチュラルハウスであるところから、「赦し」の部屋にもなりますので、どこか相手に対して甘くなります。
どちらもある意味「気になる」のです。

で、前にも書きましたが、太陽と金星は４８度以内に必ずありますので、結構この「お隣同士」になるケースが多いのです。特に相手の金星が自分の太陽の隣の場合、緩やかな吉の相性になりますので、夫婦になった場合、案外
ラブラブでもないですが、安穏とした関係のまま、長く人生を共にする場合は最も適した相性になるケースが多くみられます。
夫婦は生活という現実の中に生きるのですから、あまり刺激がありすぎるのもしんどいでしょう。
お互いが「空気みたいな存在」だとよく言うように、履き慣れた靴は、その存在を忘れてしまうぐらいになりますが、そういう感じがこの３０度の関係だと言えます。

芸能界でもおしどり夫婦と言われているカップルには案外太陽・月・金星などに３０度があるのです。
私の大好きな永遠の青春、山口百恵さんと三浦友和さんですが、百恵さんの太陽は山羊座・月は牡羊座で、金星が水瓶座、火星が牡牛座です。
一方、友和さんの太陽は水瓶座で月も水瓶座、金星が山羊座で火星は蠍座です。

お互いの金星がお互いの太陽星座になっているのです。しかもそれがこの３０度。
夫婦として長続きする相性の典型です。
この二人が結婚したとき、あの細木数子さんは「絶対に離婚する」と言い放ちましたが、３０年近く経った今もお二人は仲睦まじくやっていますし、百恵さんは、引退後一度たりとも芸能界に出てきていません。
ちょっと子育てが終わるとすぐに芸能界に復帰する人が多い中、百恵さんは見事に専業主婦としてずーっとひっそり暮らしていますし、CMにすら出ません。
最近では藤井隆・乙葉夫婦や、渡辺満里奈・名倉潤夫婦などはなかなかのおしどり夫婦ですが、どちらもこの３０度、ちゃんとあったんですよね。

うちの夫婦はとみてみると、私の月と主人の太陽が３０度でした。あとは主人の金星と私の火星もそうでした。
１２０度の相性こそひとつもない夫婦ですが、３０度のおかげで何とか保っているのでしょうか。

お隣同士の星、私にとっては射手座と水瓶座ですが、射手座はもう、我が家には「縁」をもたらす星だし、友人でも射手座に対してはどうも、私の規制が緩くなります。
水瓶座は母親で、もはや絶対的存在、怖くて逆らえません。
水瓶座の友人に対しても一目置いている人が多いし、あの、「人は人」と割り切れてそれでいてニュートラルな人間関係を築ける風特有の性質には憧れすら感じますね。

隣同士、研究の価値があると思いますよ。