自虐的

自虐的と言うと、英訳だとなんと「マゾヒズム」となるそうですが、ちょっと違いますよね。

記憶に新しいところでは、民主党が第一党であったころの野田元総理が、自分のことを「ドジョウ」と言ったり、「ビジュアルはこんなですから」と自虐的に言いつつ、自分の謙虚さをアピールし、「地味」という、本来なら首相にとってはマイナスイメージになるキャラクターをむしろ好感度アップに使ったという話術こそ、「自虐的」と言うことを上手に使った例だと思います。

芸能界でも、結構この自虐キャラで人気を得ている人はいますね。
まず、思いだすのが、ちょっと昔に人気のあった「ヒロシです」のヒロシさん。彼はもう、しつこいぐらいに自虐キャラで通しましたが、あまり悪い印象は持たれなかったように思います。
まあ、地味ですから、やはり持続的に仕事があると言う感じではありませんが、なんとなく憎めない感じはあります。
最近では、カンニング竹山さんの切れキャラも、自虐的です。でも、竹山さんも、いじられていながら、なんとなくみんなに愛されているような気がします。

女性でも、この自虐キャラは有効で、岡本夏生さんはかなり自分自身の過去を暴露していました。（結局また、消えてしまいましたが、嫌いではなかったですが）この、「自分を笑える」という自虐は案外プラスの作用になります。
あくまでも笑いのネタになる対象が自分ですので、あまり害になりません。
しかも、笑いのネタにするので、暗い印象がなく、むしろ面白おかしく場を盛り上げます。
やりすぎないことが肝心ではありますが、お笑い芸人などはある程度やりすぎてもいいかもです。

で、自虐傾向のあるアスペクトって何だろうう？と考えてみました。（こういうのが好きでして）
やはり水星が基本になるとは思いますが、自分を貶めるわけですから、水星と土星の凶座相およびコンジャンクションなどがあてはまるようにも思います。
これは元来は「ひがみっぽい」言い方をするアスペクトになりますが、妬むとかひがむとか言う性質を、少しひねると自虐的にもなりうるのではないかと思います。

検証してみますと、野田さんの水星はまあ、結構凶座相が多く、土星とは１５０度ですから見事に自虐的な言い方を「あえて」しているのだと思います。ただ、海王星との凶角やドラゴンヘッドとの凶角もありますので、失言もしそうな気がしないでもなく、水星と天王星と海王星でT字クロスを形成していますので、話術が魅力でもあるけれど、案外致命傷にもなりかねません。
月の水瓶座でなかなかユーモアのセンスはあった人ではあると思いますが・・・。

ヒロシさんも、水星と土星がスクエアでした。竹山さんも水星と土星が１５０度です。
この二人はまあ、芸人なので、芸風として使っているのかもしれませんが、あまりにもとの性格とかけ離れた言動は、嫌味には映っても、好感度にはつながりませんので、案外この二人、もともと自虐傾向はあるのかもしれません。ヒロシさんは太陽・月ともに水瓶座ですので、やはり水瓶座の月はユーモアのセンスに溢れています。
竹山さんに至っては、牡羊座的爆発キャラですから、どちらかというと、太陽と天王星のオポジションに見られる破壊的な言動で目立っている気もしますが・・・。
岡本さんは出生時間もわかるので、正確なホロスコープが出せるのですが、水星と土星はオポジションで、かなりやはり破壊的な言動をしていますが、火星が調停の役割をしているので、毒舌が有効で、自分自身を笑っているようなところが多いため、しかも乙女座・月牡羊座ですので極めて性格が真面目ですので、いい加減さを感じず、好感度に繋がっていた気がします。

あと、共通して天王星が良い意味でアクセントになっている場合が多くみられます。
水星と天王星のアスペクトは、吉凶に関係なく、頭の回転のよさを示しますから、やはり話術に魅力があります。
これが冥王星とのアスペクトになると嫌味だったり、性格の悪さに繋がってしまいますが、野田さんが割と「無難」な印象を与えるのは、冥王星にあまりアスペクトがないため、あくの強さがないからだと思います。
竹山さんは冥王星が結構効いているので結構あくの強さはあるものの、水星には吉座相が多く、いい人なんだなぁと思えるところは随所にみられます。

もともと、天王星は水星のハイオクターブで水星を膨張させたような意味（水星が知性だとしたら天王星は天才のような感じ）なので、この二つがアスペクトしていることは結構仕事などで成功するには大事なのです。

ある程度の経験と、実績、しかも苦労している人こそ、自虐的に語っても意味があるようには思いますが。
根底に自信があるからこそ、自分を笑えるんだと思います。