占星学の玉手箱

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Astrology

サクシデントハウス

Category:占星学・アラカルト

ホロスコープで言うところの4宮カスプ(IC)~MCまでの間(4宮~9宮まで)を「西半球」と言って、人が生まれて自分の世界を構築したのちに他者との関わりにおいていろんなことを経験し、学んでいくハウスになります。

人間関係運をみる場合、一般的には7宮で結婚と言う一対一の人間関係から、ライバルや敵との関係、さらには全ての人間関係を見ます。
ただ、それだけだと7宮に凶星が多い人やアフリクトされている人はすべて結婚運が悪いのかと思ってしまいますがそうではありません。
同時に5宮と8宮をみて行くことで、対人関係におけるその人の癖などがわかるので、そこから、修正して行くことが可能なのです。
凶座相は誰しもいくつかは持っていて、それは課題になるわけですが、そのいくつかを成長過程で克服できることがあります。
私は西半球が非常に弱いので、どうしても自我が強く、自分の考えにはありえないような言動をする人を「理解不能」だとシャットアウトする傾向があります。できれば関わらない方が自分が楽だからです。
でも、この仕事をしていると、まあ、学生時代とかだったら絶対に避けていたような(避けられていたとも思いますが)人とも関わるので、ホロスコープ上でですがその人と向き合っていくと、意外な魅力を発見でき、以後仲良くなってしまうケースが多々あります。

サクシデントハウス(2・5・8・11宮)は人との関わりにおいて大事なハウスで、人の影響を多少なりとも受けるハウスですが、2宮と11宮は東半球にありますので、あくまでも自分自身が他者から受けるハウスです。
2宮は一般には金運とか所有の宮ですが、要するに自分を認識するハウスで、11宮は7宮(他者)から数えて5番目のハウスということで、他者からの愛情つまり愛されることを意味する宮になります。
「愛されているのだと言う自信」を持った子供は他者のことを受け入れることがすんなりできるわけです。

一方、他者との関係においては、2宮の反対側の8宮と11宮の反対側の5宮をみて行くことが重要になるわけです。
8宮は他者肯定の場所でもあり、7宮から数えて2番目なので、他者の価値観を受け入れる力をみるハウスです。そして5宮は11宮が愛されるハウスなのに対して自分から愛するハウスです。
ポウラリティ(対極)の考え方でいえば、これらは連動しますので、自己肯定ができてこそ他者肯定もできるし、愛することができる人は愛されるわけです。
ところが、片方がアフリクトされている人や、どちらかに偏っている人はやはり人間関係においていびつさを自覚することが多くなります。

一般には5宮は恋愛の場所だし、8宮はそれに伴うセックスの場所でもあります。(5宮から数えて4番目ですから愛情の結果の部屋にもなるわけです)
でも、恋愛やセックスは、信頼関係がなければ心地よいものにはなりません。
特に8宮は他者からのギフトの部屋としての意味もありますから、それを肯定的に受け入れられるかどうかも大事になってきます。

私自身はサクシデントにはそれぞれ1個ずつの惑星があります。でも、5宮には火星やリリスがあり、8宮には天王星があり、いずれもアフリクトされていて、火星はグランドトリンの一角にもなりますが、天王星は単純にアフリクトされていてまだ勉強不足の時は「突然死するのか」としか解釈できませんでした。
でも、心理的に調べていくと、私は火星を恋愛には使えていませんし、金星と月とでグランドトリンなので、傷つかないように自分からは積極的に求めないというような防衛本能の方が働いてしまいますので多分愛することに夢中になれる星なのに、正直人生で「はまった」ということがないに等しいのです。だから、当然のことながら愛されると言う自覚も少ないし、ここは、幼少期にやはり父親がいなかったことで、すべてのストロークが母からのものしかなく、母はあまりプラスのストロークはくれなかったので、2宮が金星ではあっても、カスプ主星は土星だし、金星はドラゴンヘッドとスクエアなので、自信がないまま育っています。
他者肯定はできる方だと思っていましたが、比較対象としてのものでしかなく、8宮の天王星は、他者を肯定することで自分を否定するということに繋がったいびつな解釈になっていたようです。
7宮は星がないですがカスプ主星は1宮の水星で上昇星です。この水星と月のスクエアが私の人生で最も課題となるアスペクトだと自分では思っています。
でも、水星は天王星とトリンですから、仕事や勉強には大いに役立っているのですが、人間関係に使えていないのも事実です。

他者の価値観を受け入れることはできる筈ですから、自分と異なる価値観を持った人がお客さんだと認められるのに、自分に近しい相手(特に家族)だと反発してしまうのは天王星と火星のスクエア、さらには木星とのT字クロスのせいでしょう。
こうやって課題を見つけていくと、どのように克服すればいいかがわかるわけです。

サクシデントハウスを考察すると、人間関係のメカニズムがわかるので非常に面白いですよ。
私の場合もはや5宮火星を使って恋愛にのめり込む年齢でもないし、結婚しているのでそういうわけにもいかないのですが、5宮は1宮からはトリンの場所です。自発的に行動できる場所ですから、5宮の火星のエネルギーをもう少し上手にコントロールしていくことが今後の課題になるんだろうと思います。火星と言うとどうしても怒りとか過剰なエネルギーを放出しますから、瞬間湯沸かし器になるのですが、金星や月とのトリンを使い、もう少し穏やかに動けるはずです。
要するに惑星はすべて使い方なのであって、せっかく課題を与えられたのですから、自分で問題解決していくためのツールとして活用しなければもったいないですね。

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