商売上手な星

私はこの仕事を２０年以上もしていますが、「商売」と思ってやったことがあまりないせいか、商売は本当にへたくそです。
でも、やはりお金をいただく以上、商売の才能があったらなぁと思うこともしばしばです。
自分のホロスコープではまあ、「商才」はほとんどないに等しいのですが、商売運を観る上で、基本的には水星の状態を観るということにはなると思います。

水星は、双子座と乙女座の守護星ですが、「商才」という意味ではやはり双子座の領域でしょうし、コミュニケーションや通信全般をつかさどるのが３宮なので、３宮の状況も無視できないと思います。

アスペクトでは、必ずしも「商売上手」イコール「儲かる」というのではないので、金運はまた別なのですが、ここでは商売がうまいということに特化します。
ただ、商売上手なので小金には困らないというタイプがこれにあたるでしょう。
水星と木星の吉座相や、木星と天王星の吉座相などがあると比較的商売上手なイメージにはなりますが、金星が絡めば儲かるとも言えます。
ただ、それらのアスペクトがあっても、１２宮や８宮などが絡んでいる場合はちょっとニュアンスは変わってしまいますが・・・。

さらにマニアックに観るなら、「パート・オブ・ビジネス」というアラビックパートの一つを調べるのも面白いでしょう。
これは、アセンダントに太陽を置いた時の水星の位置です。
式で書くと
ASC＋水星－太陽　で示されます。

私の場合、蠍座１９度になって、１２宮ですから、そりゃあ、商売などできないはずです。
しかも双子座に星はないですし、水星は天王星と１２０度だけが吉座相で、あとは結構ハードですから、私の中で「課題」になっている惑星の一つです。
３宮など、空っぽだし、自分をアピールするといった才能はほぼ皆無でしょう。
カスプ主星は水瓶座なので天王星だし、変わったアピールはしても、万人受けしそうにもありませんし、そもそもこのような仕事自体、マニアックと言えばそうですし・・・。
天王星は８宮でグランドクロスだし、自ら積極的に動くような配置ではありません。

一方、商売がうまいなぁと思う人がいるのですが、その人は基本は私と似たような星なのにもかかわらず、３宮にドラゴンヘッドと月が合で入っててそれらが絡んでミスティック・レクタングル（２つの調停によって矩形を作る）を持っていますからカリスマ性すらあり、木星は調和座のみですから水星の凶座相をカバーしています。水星はハードアスペクトしかないのですが、太陽とともに１１宮にありますからよい場所で、水瓶座的な意味合いとしてのヒューマニズムや進取の気性があります。
ものすごく儲かっているというのではありませんが、小金には困っていない感じです。

別の人で、この人はもう、水星も木星も吉座相のみなので、非常に恵まれた配置の人なのですが、巨額の富を動かしていらっしゃいます。５宮にある火星で、投機の運もありますから、思い切りのよいお金の運営をしている結果なのだろうと思いますが、もはや金運というより財運というものを持っている人もいらっしゃいます。
どちらも、自分からバンバン営業をするというようなタイプの人ではないのですが、頭がいいのでアイデアが豊富だし、なんせ商売がうまいなぁといつも思います。
そして、普段の生活が非常に質素で、１００円でも残るような工夫をしています。

通常、この人たちのようにトリンやセクステルなどの吉座相が多いともう少しルーズになるのですが、彼女たちはどちらも太陽が凶座相ばかりで、恋愛や結婚の面では必ずしも良い運とは言えないため、自分で生きていくという覚悟が早くにできているのだと思います。

もちろん結婚運もよく、商売運もいいのが一番いうことなし、なのですが、なかなかすべてが比例しないのが常で、商売にたけている人は女性としての一般的な幸せは犠牲にしている人が多いかなという気もしますし、女性としての道を守ろうとすればあまり積極的に商売はできないというところでしょうか。

自営業とか自由業というのは、勢いだけではやはり無理ですね。
それを長年形にしようとすればやはりそれなりに星の援護もいるんじゃないかとは思います。
特に水星や木星がらみの「調停」を持っている場合は有効でしょうし、単なる商売ではなく成功に導こうとすれば、地の星や土星の吉座相も必要だろうとは思います。
あとは、太陽と月のハーフサムに水星が載っているなど、ハーフサムを調べてもいいでしょう。
私の場合は土星をあまり生かせられていないので（２９度のせいか）、地のグランドトリンということだけで何とか生き延びてはいるものの、まあ、商売としてはほとんど成立しないですね。

いずれにせよ、使える星を有効に使えば成功できるのではないかなと、いろんな人から商売の相談を受けて思うことなのです。
何でも覚悟とか責任というものが必要で、私にはどちらも欠けていることを痛感します。