占星学の玉手箱

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Astrology

惑星同士の効力

Category:占星学・応用知識

久々に本職ネタを・・・

ホロスコープは三重円で読みますが、例えば、トランジットの惑星がネイタルの惑星にアスペクトするとき、動きの遅い方の惑星から動きの速い方の惑星に働きかけるというのが通常です。
身近な例でいえば、私の太陽に対してここ数年はトランジットの冥王星が合になる時期が続きますので、こういった場合、当然、ネイタルの太陽が、トランジットの冥王星の影響を受けてしまいますから、自我はことごとく運命の前には無力になってしまうわけで、自分の意志とは違う決断をすることも多くなってきます。
じゃあ、トランジットの冥王星がネイタルの太陽からは影響を受けないのかというと、全くそうではなく、冥王星がのっかっているので確かに簡単ではないし、多大なエネルギーも使いますが、自分がぶれず、確固たる意志を持っていたら、たとえ冥王星がどう重石のようにのっかっていようと、負けないという気持ちを持つことはできるでしょう。
これが、ネイタルの月にのっかっている場合だともっと月は影響を受け、感情面で自分の意志とは関係ないような出来事に振り回されるでしょう。

このように、惑星の運行速度にかなりの違いのある惑星同士だと、だいたいは、遅い方の惑星の効力が勝ってしまいます。

でも、トランジット冥王星がネイタル土星にアスペクトした場合は、運行速度上は確かに冥王星の方が土星に影響を与えますので、多大な努力によってチャンスをつかむこともできるし、ハードアスペクトだとやはり病気とか重い責任がのしかかってくると読めます。
ただし、逆に、トランジットの土星がネイタルの冥王星にアスペクトした場合も、同様のことが言えます。この場合だと、ネイタルの冥王星がトランジット土星に影響を与えますので、本人のもともと持っている意志とか頑張りに対して土星が制限してきますので、方向転換とか妨害にあうなどして自分の意思を貫けないことが出てきます。どちらがいいとかは言えませんが、トランジットはその人の心理的な側面を示すことが多いので、前者だと、トランジットが冥王星なので何かしら執着を持つ事象が出てきて、それを遂行するために土星の努力が必要になるという感じで、後者だとトランジットが土星なので、慎重になり、ストップをかけたくなり、そのためには不本意な方向転換を強いられる感じですので、後者の方がなんとなく辛く感じるかもしれません。

逆に、発展期だとよく言われるトランジット木星がネイタル太陽にアスペクトする時期は木星の吉意だと確かに物事が発展しますが、楽観過剰にもなる時期ではありますから、不調和座の場合は贅沢とか浪費などの意味も出てきます。
それがトランジット太陽がネイタル木星に絡んだ場合は、トランジット太陽が絡む時期自体がオーブが前後10度として20日ぐらいの間だけしか影響しませんが、寛大になったり、おおむね楽観的になる時期だと言えます。このような場合だと、トランジットの惑星の影響する期間が動きの速い惑星の場合は月などは2日ぐらいしかないし、ピンポイントの運気を読む場合にしか使えないでしょう。

でも、惑星同士の絡みは同じなので、同じような意味合いにはなるわけです。

もちろん、プログレスとネイタルであっても同様に見ますが、プログレスはオーブが前後1度なので、上記の太陽がプログレスだった場合は、ネイタル木星に絡んだ場合、楽観的になり発展する運気は2年ぐらい続くわけです。このような場合もやはり木星が太陽に影響力を及ぼしますが、旅行とか援助運・人気運にもつながるので、結構良い時期でしょう。ただし、不調和座の場合はやはり楽観過剰による気の緩みがもたらす失敗にも注意が必要だとは思いますし、絡むハウスによっても意味がまた違うでしょう。

迷うのはやはり動きの遅い星同士の効力ですが、やはりトランジットは基本的には心理的なことを、プログレスは具体的な事象を、ネイタルはそのハウスに関する惑星の意味を先天的に持っているというところから、動きの遅い惑星が速い惑星に対して影響力を与えるというように考えていくといいでしょう。

トランジット海王星がネイタル土星に絡む時は土星の制限とか忍耐に関する事柄に対して、海王星がメランコリックな気持ちを与えるので、孤独感に陥りやすいが、トランジット土星がネイタル海王星に絡む時期だと、海王星の持つ夢や理想に対して土星が制限をかけてくるため、理想と現実のギャップをより感じやすくなるでしょう。そのように少しニュアンスが違ってくるので注意が必要でしょう。
最も顕著に出るのはやはり合になっているときだと思います。

Keyword:土星海王星冥王星トランジットプログレスアスペクトハウス

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